伝頼朝像など国宝200点、一挙紹介へ 京博が120年記念展
京都国立博物館(京都市東山区)は7日、2017年に開館120周年を迎えるのを記念し、来春と秋に特別展覧会を開催すると発表した。佐々木丞平館長が東京都内で記者会見を開き「文化財の守りのとりでとして新たなスタートを切る」と意気込みを語った。
特別展覧会は来年4月11日~5月21日、桃山時代に京都で活躍した絵師海北友松の生涯をたどる水墨画や屏風絵など約70点を展示。さらに10月3日~11月26日には41年ぶりの国宝展として、金印(福岡市博物館)や伝源頼朝像(神護寺、右京区)など約200点の国宝を一挙に紹介する予定だ。
同博物館は1897(明治30)年、廃仏毀釈(きしゃく)運動や急激な欧米化で破壊の危機にあった神社仏閣の文化財を保護するために開館された。佐々木館長は「今の危機は自然災害と文化財に対する無関心さだ。こうした災いへの防災システム構築に指導的な役割を果たしていきたい」と話した。
【 2016年11月07日 22時20分 】