給付型奨学金 生活環境の違いなど給付額に反映へ

文部科学省は、所得の少ない世帯の大学生などを対象にした、返済のいらない「給付型奨学金」について、私立や国公立の違いや、親元から通っているかなどの生活環境の違いを給付額に反映する方針で、具体的な金額などの調整を急ぐことにしています。
政府・与党は、所得の少ない世帯の大学生などを対象にした返済のいらない「給付型奨学金」の創設に向けて、給付額や対象者などの制度設計を検討しています。

これについて、文部科学省は、生活環境の違いによって必要となる費用が異なることから給付額に反映する方針です。
具体的には、自宅から国公立の学校に通う場合には月額2万円、自宅から私立の学校に通う場合や、親元から離れて下宿先から国公立の学校に通う場合には、いずれも3万円、下宿先から私立の学校に通う場合には4万円とする案を検討しています。
また、給付の対象について、本格的な制度の運用を始める平成30年度からは、成績や学習態度などを含め、それぞれの高校が推薦する仕組みが望ましいとして、推薦の基準となるガイドラインを策定することにしています。

文部科学省は、自民・公明両党の作業部会の議論も踏まえて、調整を急ぎ、今月中にも「給付型奨学金」の制度設計をまとめたい考えです。