熊井洋美
2016年11月7日00時23分
「将来、子どもが欲しい」という若い世代のがん患者を支援するため、がんの診療科と産婦人科、泌尿器科などが連携し、卵子や精子を凍結保存できるようにする取り組みが進んでいる。2013年以降、少なくとも9県で病院のネットワークが作られ、8府県で準備されている。
抗がん剤や放射線を使うと、男女とも生殖機能に影響が出ることがある。治療後に体外受精などで子どもをつくるため、卵子や精子、受精卵、卵巣組織を凍結保存することが可能だが、治療前に患者や家族に情報提供がされないことも多い。
治療前に適切な情報を伝え、希望すれば病院を紹介するなどして凍結保存できるようにするため、岐阜県内の24施設が参加する「岐阜県がん・生殖医療ネットワーク」が13年に発足。これがモデルとなり、埼玉や静岡、滋賀、兵庫、岡山、大分、沖縄の各県で始まり、今月1日には宮城でも動き出した。また、栃木や千葉、京都、広島、福岡、長崎、熊本、鹿児島でも準備が進む。岐阜大の古井辰郎准教授(産科婦人科)は「地方は病院同士が顔の見える関係にあり情報を集約しやすく、連携を取りやすい」と話す。一方、病院の多い東京などでは、がん専門病院が産婦人科を持つ病院と個別に提携する例もある。
凍結保存には公的医療保険が適…
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