バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)への投資はそのままバフェット氏への投資
言わずと知れた、世界最高の投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏が会長兼CEOを務める会社です。バフェット氏の持ち株比率はおよそ18%、名実ともにバフェット氏の会社と言って良いでしょう。
また、副会長であり、弁護士のチャーリー・マンガー氏の長年の功績も見逃せません。バフェット氏をしてパートナーと言わしめるチャーリー・マンガー氏との二人三脚がなければ、ここまでバークシャー・ハサウェイが大企業になることもなかったでしょう。
実質この2人による株式会社の形態をした投資会社であり、子会社群の事業は多岐にわたっています。
ウォーレン・バフェット氏は不世出の投資家とされ、世界中の投資家から尊敬を集めています。その投資手法については下記のブログ、本をよろしければご覧ください。
また、バフェット氏は投資家で唯一世界長者番付に名を連ねています。世界の富裕者は殆どが有名企業の創業者であり、株式公開による富豪が上位を独占しています。バフェット氏の不世出な投資家ぶりが際立つ一つの資料と言って良いでしょう。
アメリカン・エキスプレス、コカ・コーラ、IBM、ウェルズ・ファーゴがバークシャー・ハサウェイの保有する比率の高いビッグ4です。これはコア銘柄と位置付けられています。
このビック4を中心に、多くの大企業への投資を行い、大株主となっています。
※バークシャー・ハサウェイのサイトから。バフェット氏らしい無駄のないテキストベースのサイトです。
なお、バークシャー・ハサウェイ株はA株とB株があります。もともとA株だけでした。A株はB株のおよそ1500倍の株価です。一株およそ2500万円もします。そのため、一般投資家にはB株がメジャーになっています。
バフェット氏は自社の株に流動性を求めておらず、本当に会社の方針を応援してくれる大口の長期投資家に持ってもらえば良いという考えでした。そのほうが短期的な市場の動きに左右されにくいからです。
しかし、投信会社が小口資金を集め、個人ではなかなか買えないA株を買い、間接的に小口投資家に販売しようとしたため、B株の販売に踏み切った経緯があります。バフェット氏はB株の発行に否定的でした。
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の配当とチャート
1996年11月 株価22ドル
2006年11月 株価71ドル
2016年11月 株価143ドル
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は配当を出していません。バフェット氏は配当を出すことにより税金を取られることを良しと考えておらず、その分の資金を投資に回しています。キャピタルゲインで株主に貢献をしようという考えです。
いわば、配当再投資を税金分含めて自動で行ってくれているようなものです。
この20年で株価は7倍になっています。10年では2倍です。意外にパフォーマンスは配当を出していない割には控えめな印象です。期待値が大きすぎるからでしょうか。
ちなみにバークシャー・ハサウェイはすでに成熟企業になっており、十分に大きな企業です。例えば、時価総額はすでに2016年時点でアメリカトップ5の37兆円あります。これは、フェイスブックやアマゾン、マイクロソフトに比肩する金額です。また、売上高は20兆円、ウォルマート、エクソン、アップルに次ぐ4位の企業です。
この規模を考えると順調すぎるぐらいに順調な成長を遂げてきた企業といえます。多くの投資会社、金融機関がリーマンショックで業務を縮小せざるを得なかったのに比べると、その投資眼の確かさに瞠目させられます。
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の基礎データ
ティッカー:BRK
本社:アメリカ・ネブラスカ州オマハ
来期予想PER:18倍
PBR:1.4倍
ROE:9.7%
ROA:4.5%
EPS:11ドル
配当:無配
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)
ネブラスカ州はアメリカの中央部の内陸に位置し、オマハは人口40万足らずの街です。バフェット氏はこの街に自宅を構えます。自宅は30万ドルで買った普通の一戸建てで、今も質素な暮らしをしています。足るを知る、という言葉を体現しているようにも見えます。
PERは18倍と平均的な値です。バフェット氏の知名度から、世界中の投資家の注目を集める企業、それがバークシャー・ハサウェイです。