■「トランプ王国」を行く:7 @オハイオ州トランブル郡
「ついに共和党の候補者が勝てるかもしれない」
そんな期待感が顔に出ていた。
大統領選の激戦州オハイオ。かつて鉄鋼業や製造業が栄え、労働組合が強く、民主党の本拠でもあったトランブル郡で、共和党委員長を務めるランディ・ローさんのことだ。
委員長という立場から、もちろん発言は慎重だ。「勝てる? 勝てない? みんな同じことを聞いてくるが、私は選挙予測をしませんよ。共和党候補を一生懸命に応援するだけです」
でも、期待感はどうしたって顔に出る。ちょっとした「異変」が起きていたからだ。
10月2日は快晴の日曜日。絶好のピクニック日和だが、ロー氏は選挙対策本部で仕事に追われていた=写真①。
「大統領選とはいえ、この地域でこんな運動が起きたことはなかった。まるで明日にでも投票があるみたいな熱気。電話が鳴りやまず、新しいボランティア志願者が次々と訪れる。トランプの看板やTシャツも作っても、作っても、すぐになくなってしまう」
ほとんど同じセリフを、3月25日に喫茶店で会ったときにも言っていた。ちょうどオハイオ州の共和党予備選が終わった直後だった。
ローさんは「普通の年は予備選…
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朝日新聞国際報道部