【ワシントン西田進一郎、朴鐘珠】米大統領選は8日、投開票される。米国史上初の女性大統領を目指す民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官(69)と、政治経験のない共和党候補の実業家ドナルド・トランプ氏(70)による事実上の一騎打ち。当落を決める選挙人獲得予測でトランプ氏がクリントン氏との差を詰めてきており、混戦模様で投票日を迎えることになりそうだ。
AP通信によると、期日前投票は既に4100万票を突破。最終的には4600万票に達して投票全体の40%を占めると予測され、過去最多に迫る勢いだ。
大統領選は、全米50州とコロンビア特別区(首都ワシントン)に割り当てられた選挙人計538人の過半数の270人を獲得した方が勝利。米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が世論調査結果などを基にした予測では、6日現在でクリントン氏が216人、トランプ氏は164人を確保する見通しだ。
5日は投票前最後の土曜日で、トランプ氏は西部ネバダ州で集会を開催したが、警護担当者に囲まれ突然、ステージから降りる事態が発生。米メディアによると、ステージ前にいた男性が「銃」と叫んだためで、この男性は会場から連れ出された。トランプ氏はステージに戻り「我々は決して止められない」と語った。
一方のクリントン氏は南部フロリダ州で、雨の中で演説し「私はすべての人のための大統領になりたい」と訴えた。