クレジットカードの利用明細書やクレジットカード会社の公式サイトを見ると、もう所狭しと「支払いが苦しくなったらリボ払いを!」とか、「リボ払いをはじめてご利用の方には300ポイント!」みたいなリボ払いへの勧誘が並ぶ今日このごろ。
正直、クレジットカードの仕組みを詳しく知れば知るほどに、『一体、誰がリボ払いなんて使うんだろう?』と思ってしまう私ですが、それでもポイント獲得に目がくらんだり、支払いがちょっとキツい時にリボ払いに助けを求める方というのは多いみたいですね。
事実、クレジットカード各社の決算書を見てみると、リボ払いによる金利収入は年々増加傾向にあるくらい。「宣伝」が功を奏しているのかどうかはわかりませんが、各社にとって大きな収入源になっているのは間違いないように思います。
リボ払いで生活が苦しくなる方も多数:
反面、そんな「宣伝」のせいで人生設計が狂ってしまうという方も少なくありません。
最初は前述のようにポイント目当てとか、支払いを先延ばし出来たらラクだな…というだけで使い始めたリボ払いが、いつの間にか身近な支払い手段へと変化してしまったらもう大変。
最初は生活がラクになったように思えるリボ払いも、未払い残高が積み上がっていけば徐々に、生活を苦しめていく存在になっていきます。
- 最初の頃:買い物金額よりも支払い額のが少ないので楽
- 使い続けた後:利用額よりも支払い額のほうが多くなるので苦しい
そしてその後はもうご想像の通り。クレジットカードの返済に困り、消費者金融等からお金を借り始めるようになったら、残すは自己破産への道だけです。
昔は私もリボ払い全開だった:
…なんて偉そうに書いている私も、大学生をやっていた頃はリボ払い全開でした。
たぶん、リボの未払い残高は最大で200万近くまで積み上がったはず…(苦笑)。しかも当時のリボ払い金利は26%くらいでしたからね、今とは比べ物にならないくらいのスピードで金利ばかりが膨らんでいったのを覚えています*1。
- 現在の標準的なリボ金利:18%
- 当時の標準的なリボ金利:26%くらい*2
ではなぜリボ払いなんて使っていたのかというと、これは大学の学費の支払いに対して。年間だいたい80万円くらいの学費が必要だったんですが、そのお金を現金で捻出できなかったために、泣く泣くリボ払いを多用していたことになります。
まぁこれも今考えれば他に方法はあるだろ?というところなんですが、当時の私にはその他の選択肢など知る良しもなく、言うななれば思考停止状態でリボ払いばかりを使っていたようです。
たぶん…この感覚が今、リボ払いを無計画に使ってしまっている感覚に近いのかもしれませんね。手元にお金がないからリボで払う、そんな感じです。
リボ払いの返済に行き詰った:
ちなみにリボ払いでどうにかこうにかやりくりしていた学費+生活費も、最終的には限界に到達をし、結局は大学を中退してしまうことになりました。
その後、仕事をすることで無事、その「借金」は自己破産等をすることなく返済することは出来たのですが、私は単純にラッキーだっただけですね。たまたま仕事がうまくいき、たまたまお金を得ることが出来たからこその結果なので、そうでなかったら今頃、お国の救済策に助けられていたことでしょう。
人生を破綻させたくないならリボ払いはダメ:
すいません、話がなんか脇道に逸れてしまいましたが、私は言いたいことは単純そのもの。
今、クレジットカード会社がテレビCM等で積極的に「リボ払いは便利だよ」という価値観を広めていますが、みなさんが仮にリボ払いの仕組みを理解していないのであれば、絶対に利用しないようにしてください。
リボ払いは使い方次第では便利な支払い手段にもなる方法ですが、それはあくまで仕組みをしっかり理解した方に対してのもの。前述のようにリボ払いって何?…というレベルの知識しかない方にとっては、百害あって一利なしの支払い手段でしかありません。
- 仕組みを知ってる人:リボ払いはうまく使えばメリットも
- 仕組みを知らない人:リボ払いは百害あって一利なし
ポイント目当てのリボ払いも言語道断:
また、『なんだかポイント2倍になるみたいじゃん!お得そうだよ!』とか、『リボ払いをはじめて使うと2,000円分のポイントが貰えるみたいだよ?』といったポイント目当てでリボ払い使うのも言語道断。
こちらもちょっと考えてもらえればわかりますが、みなさんがリボ払いを使うことでポイントが貰える理由は、カード会社がそれ以上に儲かるからです。そうでなければ慈善事業ではないカード会社が、タダでみなさんにポイントを配ることなどありえませんよ。
- 間違い:リボ払いを使うとポイントが多く貰える
- 現実:リボ払いを使うとカード会社が儲かる(みなさんは損をする)
以上、仕組みをよく理解せずにリボ払いを使うのは言語道断!よくわからないなら、カード会社の宣伝に踊らされないようにしてください…という話題でした*3。
参考リンク:
どうしてもリボ払いを使わなくちゃいけなそうだ…という時は、先に下記記事も読んでみてください。ボーナス払いを上手に利用すればリボ払いの発生金利をかなり抑えることが可能ですよ。