最近は小説家になろう、通称なろうから書籍化されるラノベがめちゃめちゃ多い。
まず、なろう小説から書籍化された作品の9割以上は「異世界転移」「異世界転生」を題材にしたストーリーだ。
ラノベのレーベルのオーバーラップ文庫やヒーロー文庫の売れているタイトルのほとんどはなろう小説。
大手レーベルである電撃文庫、MF文庫J、富士見ファンタジア文庫からもなろう小説ではないにしろ、異世界系の作品がたくさん出ている。なろうによる異世界ブームによる影響だろう。
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なんかもう、「ラノベ=異世界」って浸食されて行ってる感じがする。
異世界要素がないラノベも売れている
最近は異世界系ラノベが売れているけど、もちろん異世界じゃないラノベも売れている。「このライトノベルがすごい賞」に受賞している作品は、異世界要素がない作品が大半を占めているし、アニメ化される作品も、今のところ異世界要素があるものは少ない。
ラノベファンじゃない人はどう思うか
ラノベに興味ない人が、本屋のラノベコーナーを見て、「異世界」「チート」「ニート」という単語が入っている作品が並んでいるのを見たらどう思うだろうか。大抵の人は「うわぁ」と思うだろう。
先日、書店のラノベコーナーに行ったら異世界系のラノベがたくさん並んでいた。ラノベを知らない人がそれを見たら、「ラノベ=異世界やチートもの」って判断してしまうだろう。
「ニートが異世界行ってチート」という話、正直言ってキモいだろう。だがそんなキモいラノベが現在、どんどん増えているのだ。
実際にラノベに対する偏見を持っている人もいる。
とある講義で「ライトノベルと名のつくものは絶対に書きたくない」という男の子に「じゃあどんなのが理想なの」と問うと『君の名は。』だと答えた時のこのなんとも言えない感。
— 五代ゆう (@Yu_Godai) 2016年10月18日
実際のところは聞いてみないと分からないが、彼が「ラノベのつくものを書きたくない」と思っている事に「ラノベはキモい」と思ってる可能性は高いだろう。
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10年以上前のヒット作を見ると悲しくなる
ハルヒ、キミの旅、シャナ、プギーポップなど、10年以上前のヒット作と、最近の異世界系を比べると悲しくなる。「これが今のラノベなんだ...」ってなる。もちろん今のラノベにも良作はあるだろう。でも異世界系のせいで埋もれてしまっている気がする。
実際なろう原作はそこそこ売れてるけど、その分どんどん「ラノベ=気持ち悪い」というイメージが強くなっている気がする。「ラノベ読者は現実逃避をするために見てる」とか思われてそう。
個人的にロウきゅーぶや俺妹みたいなキモさのほうがマシだと思う。
◆終わりに
異世界もそうだけど、学園×バトルみたいなISをパクったようなテンプレ作品ばかりじゃなく、とらドラやさくら荘みたいな真面目な青春ラブコメのヒット作が出てほしい。レーベル側はそれらの作品を全面的に宣伝してほしいと思う。
いくら面白くても作品を読む人がいなければ意味がないのだから。
誰か真面目な学園ラブコメでおすすめのラノベがあったらコメントで教えてくれると嬉しいです。
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