ふと思いました。
なぜ動物は絶滅してはダメなのか。
その明確な答えを自分の中に持っていないことにも気付きました。
なので世間でよく言われることを鑑みながら考えていきたいと思います。
①一つの種が絶滅すれば生態系に計り知れない影響を及ぼすということ
これよく言われますよね。
ただ、それってその種の数が多い場合の話で、その種の絶対数が少なすぎる場合とか野生では絶滅してしまった場合には適応できないと思っていました。
でも勉強すればそれに対する反例はありました。
キーストーン種という概念です。
キーストーン種(きーすとーんしゅ、英: Keystone species)または中枢種(ちゅうすうしゅ)とは、生態系において比較的少ない生物量でありながらも、生態系へ大きな影響を与える生物種を指す生態学用語。(wikipediaより)
ラッコがそうらしくて、数は多くないけどラッコがウニを食べることで北太平洋沿岸の生態系をキープしていたらしい。
でも、これも生物が絶滅してはいけない理由にはならない。
キーストーン種を拠り所にするならば、キーストーン種になれなかった動物は絶滅しても良いことになってしまう。
②ヒトに有用だから
進化の系譜をヒトがたどり直すことが出来ないから、一度絶滅してしまえばもう二度とその種には会えなくなる。
もし、その種が既知あるいは未知の病に対する有用物質を持っていたとすれば、その種を失うことはヒトにとって計り知れない損害になる。
こういう考え方も良く聞きます。
これってまさに『動物の解放』を書いたピーターシンガーが叫ぶ、ヒト以外の種の権利を全く考えない種差別というやつだと思います。
他の種をヒトのための道具としか考えないような考え方が。
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この考え方がさらに進むと、
象牙のハンコのために象を絶滅から守る。(象牙のためには殺しながら)
酔い止めになるとされているクマの胆汁のためにクマを絶滅から守る。(胆汁のためには殺しながら)
毛皮のためにキツネを絶滅から守る。(毛皮のためには殺しながら)
極端かもしれませんが、私にはこういう考え方に聞こえてしまいます。
植物や、苦しみを感じないであろう微生物などに対しては有用だからという考え方もあってもよいと思います。
でも、ヒトと同じ動物たちに対して『有用だから』という考え方で絶滅から守るというのはあまりに寂しいと思います。
現状の私の考え
こういうことを考えていると、なぜ生物は絶滅してはダメなのか。なぜ他種を絶滅から守ろうとする人がいるのか。
そう聞かれると私は多分悲しいからとしか答えることが出来ないと思います。
でも、それって説明になっているのかどうか。
もう少し理解を進めていく必要があると思いました。
今、地球では6度目の大絶滅を迎えているといわれている。
この5億年間で、地球上の生命は「5大絶滅」と呼ばれる、5度の大量絶滅を経験した。気候変動、氷河期、火山の噴火。そして、6500万年前にメキシコ湾に落下し恐竜をはじめとする多くの生物を絶滅させた隕石――絶滅のきっかけとなった原因はさまざまだ。そして、今、私たちは6度目の大量絶滅に直面しているかもしれない。(記事より引用)
現在のペースのまま絶滅が進めば今後数百年間で動物種の4分の3が絶滅するとの研究が発表されたとことです。
そして、今回の絶滅はヒトが引き起こしているものだとも。
こんなに悲しいことはないと思います。
ヒトが引き起こしているならば、人が解決できることもあります。
今を生きるヒトは、もっと絶滅ということに対して真摯に考える必要があるのではないかと思いました。
人類が大量絶滅を生き延びたとしても、多くの生物種が失われた世界で生きていきたいですか? あるいは、私たちの子孫が、そうした世界で暮らしてほしいと思いますか?(記事より引用)
私はそんな世界は絶対にいやです!
参考文献
絶対に読むと決めている本。