宇宙をさまようクモ ハッブルが捉えた美しい「いて座の惑星状星雲」

2016年10月26日 02時00分 (2016年10月28日 15時37分 更新)
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宇宙に存在する天体は、時として有機物のような不思議な美しさを見せます。上の画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたいて座の惑星状星雲(NGC 6537)です。2つの美しいローブはまるで、生き物が足を広げているようですね。
 
惑星状星雲とは、超新星になれなかった恒星が赤色巨星の段階でガスを吐き出し、そのガスが恒星からの紫外線によって発光してる天体です。見た目には美しい惑星状星雲ですが、この段階ですでに恒星はその寿命の終わりに近づいています。また惑星状星雲は円形のものが多いのですが、NGC 6537は伴星か磁場の影響によってこのような特徴的な形状となっています。
 
地球から数千光年先にあるNGC 6537は、中心に非常に高温な恒星を抱えています。その恒星が1000億キロメートルの高さの風を放出しており、ガスの圧縮、加熱による超音速の風によってローブが拡大しています。またそのショックに捉えられた粒子が輝くことで、このような美しいローブが発生するのです。
 
今回の観測に利用されたハッブル宇宙望遠鏡は、1990年の4月から活動を続けています。その打上げ後もスペースシャトルなどのミッションによって改良が続けられ、なんと2030年代まで利用されることが想定されているのです。またハッブルと並行して、2018年には赤外線を観測する「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が打上げられる予定です。さらに、2020年にはX線天文衛星「ひとみ」の後継機の打上げも予定されています。

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