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塩素系成分を検出、院内の消毒液か 東名古屋病院

 国立病院機構東名古屋病院(名古屋市名東区)の重症心身障害者の病棟で、入院患者に出された朝食スープなどから異臭がした問題で、スープなどから塩素系の成分が検出されていたことが、捜査関係者への取材で分かった。成分は病院内で使われている消毒液にも含まれるため、愛知県警は、異臭の原因は消毒液だった可能性もあるとみて混入の経緯を調べている。

 捜査関係者によると、異臭が確認されたスープと、患者のうがい用のコップに入った水の成分を鑑定したところ、いずれからも塩素系の成分が確認されたという。

 病院では、塩素系の消毒液が、スープが作られた厨房(ちゅうぼう)と、コップの水を注ぐなどの配膳作業が行われた病棟のいずれにも、食器や調理器具の洗浄などの用途で置かれていた。検出された成分は、これらの消毒液にも含まれていたという。

 異臭は10月25日午前6時50分ごろ、重症心身障害者の病棟で、朝食でスープを提供された入院患者26人のうち1人が「味に異常がある」と話したことから発覚。市の立ち入り調査では、調理工程で塩素系の薬剤などが混入する可能性は低いとされた。

 関係者によると、患者に配られたうがい用の水入りコップ28個のうち、二十数個から異臭が確認され、コップに水を注ぎ分ける作業が病棟内で行われていたことから、異物は病棟内で配膳直前に混入された可能性もあるという。病棟の防犯カメラ映像からは、不審な人物の出入りは確認できず、県警は、当時配膳作業をしていた看護師らから聞き取りを進めている。

(中日新聞)

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