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【グラニュース】

闘莉王、引退も

2016年11月4日 紙面から

湘南に敗れ肩を落とす闘莉王(右)ら名古屋イレブン(田中久雄撮影)

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 初のJ2降格という現実に、ベテランは落胆の色を隠さなかった。クラブを苦境から救うため、8月に復帰したDF田中マルクス闘莉王(35)は、自らのミスから失点を重ね、チームを勝利に導くことができなかった。試合後、去就については何も語らなかった。第2ステージ覇者の浦和が横浜Mと1−1で引き分け、年間勝ち点を74として1位を決めた。年間優勝を争うチャンピオンシップで決勝にシードされる。川崎が年間2位、第1ステージ優勝の鹿島が同3位で23日のチャンピオンシップ準決勝で対戦。決勝は29日と12月3日にホームアンドアウェー方式で行われる。

◆湘南3−1名古屋

 チームを救う力は、もはや残っていなかった。試合後に闘莉王はベンチに深く座り込むと、タオルで顔をおおい、うつろな表情で天を仰いだ。自責の念とサポーターへの思いを込めて、闘将は小さく言った。

 「何と言ったらいいのか…。力不足を感じているし、申し訳なく思う。悔しくて、悔しくて…。自分のサッカー人生のいろんないい経験を、きょうの残留に換えても良かった。サポーターには本当に申し訳ない」

 降格への重圧が、全員の体を縛っていた。序盤から出足が鈍く、湘南にボールを支配された。前半6分、山田のシュートが闘莉王に当たってコースが変わり、ゴール左隅に吸い込まれた。37分には高山に追加点を献上。後半5分にシモビッチがPKで1点を返したが、痛恨は同15分だった。

 自陣右サイド深くへのロングボール。処理を誤った闘莉王が背後の山田に奪われ、楢崎が守るゴールを豪快に打ち抜かれた。らしくない単純な失策に、「自分のミスを決められた。悔しくて仕方ない」。8月末に来日し、以後は3勝1分3敗と持ち直した。ただ酷使してきた体と心は、もう限界だった。

 家族に会いたい気持ちも、胸の奥に封じ込めてきた。ブラジルに残したアリエリ夫人が、9月14日に長女を産んだ。10月29日の神戸戦の翌日には、「笑顔の写真が送られてきたんだ。きのう初めて笑ったらしいよ」。異国に残した最愛の妻と娘。闘莉王は湘南戦の前日に引退試合となる可能性を問われると、「場合によってはある」と否定しなかった。この日も去就について「整理がつかない。まだ何も決めてない」と明言を避けた。

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