愛する野球チームが108年ぶりに優勝した瞬間に立ち会い、感極まる人気俳優ビル・マーレイさんの姿が、ソーシャルメディアで共感を呼んでいる。
米大リーグの頂上決戦、ワールドシリーズの第7戦が2日、オハイオ州クリーブランドで開かれ、シカゴ・カブス(ナショナル・リーグ)が8-7でクリーブランド・インディアンス(アメリカン・リーグ)に勝ち、優勝を決めた。
俳優としては悲しげな表情や無骨な口ぶりが特徴のマーレイさんは、この時ばかりは感情もあらわに、フィールドに降りて喜び、クラブハウスで選手たちと共にシャンペンをかけあって記念の夜を満喫した。
カブスの優勝を称えて、米航空宇宙局(NASA)はシカゴの衛星写真をツイートした(写真の左側が北)。
シカゴが地元ながら、市内のライバルチーム、ホワイトソックスを応援するバラク・オバマ米大統領は、カブスをホワイトハウスに招待した。
またシカゴ出身のヒラリー・クリントン氏も、優勝を祝い「やった! 108年たってやっと干ばつが終わった」とツイートした。
マイケル・スティール元共和党全国委員長も、「カブスはすごいことをやってのけた」と称賛。
前回優勝から108年もたっていることは、ソーシャルメディアで大いに話題になった。一説には、 1945年にヤギと一緒に入場しようとして断られたファンが「ヤギの呪い」をかけたせいで、ずっと優勝が途絶えていたという。
優勝後に次々とファンの名乗りを上げる「にわかファン」をからかう人たちもいた。
そしてソーシャルメディアの常として、猫も優勝騒ぎにからんできた。
テレビのリプレイ中にボールを追いかける猫のキラのビデオは、1万1000回以上再生された。
そしてさらに、こうしたおめでたい話の常として、「でも、残念ながら」と冷や水をかける人もいた。
ビジネス記者のジョシュ・バロさんは、優勝したことでカブスの「魔法が台無しになる」とツイートした。
カブス優勝は、米国外でも大きな話題になった。野球が大人気の日本からも、大勢が反応をソーシャルメディアに書き込んだ。
ツイッター・ユーザーの@takayuu15は、「カブスが前回WSを制した1908年の出来事」として、「西太后死去」「第一回日米野球」などを列挙していた。
(英語記事 Chicago Cubs: Bill Murray shares fans' joy)