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2016年11月04日 14時17分 UPDATE

Gawkerがハルク・ホーガンと3100万ドルで和解 セックス動画をめぐるプライバシー侵害訴訟で

Gizmodoが売却される原因となった訴訟が終結した。この訴訟ではPayPal創業者の1人であるピーター・ティールが資金援助していた。

[AP通信]

 経営破綻した米オンラインメディアGawker Mediaがプロレスラーのハルク・ホーガン氏と3100万ドルで和解し、数年にわたる訴訟に終止符が打たれた。この訴訟の影響で既に、Gawkerは破産を申請し、Gawker.comは閉鎖され、Gawkerが運営するその他のサイトはスペイン語放送大手の米Univisionに売却されている。

 Gawker創業者のニック・デントン氏は11月2日、自身のブログで「長編の冒険談が終わった」とコメントしている。

 このプライバシー侵害訴訟はGawker.comに掲載されたセックス動画に端を発する。フロリダ州の裁判所はGawkerに対し、ホーガン氏への1億4000万ドルの賠償金の支払いを命じた。この訴訟には、シリコンバレーの億万長者ピーター・ティール氏が密かに資金援助していたことが明らかとなり、さらに注目を集めた。ティール氏は2007年、Gawkerが運営するサイトでゲイであることを暴露されている。

 ホーガン氏側弁護士デビッド・ヒューストン氏の広報担当者エリザベス・トラウブ氏によれば、今回の和解により、ホーガン氏には3100万ドルの和解金に加え、Gawker.comの売却益の45%が支払われるという。Gawker.comは現在閉鎖されているが、アーカイブはオンラインに残っている。

 ヒューストン氏はメールで声明を発表し、「先に進むべきときであることに全関係者が同意した」と述べている。

 デントン氏は2日の投稿で、控訴に進めば1億4000万ドルの賠償金は必ずや減額されていたはずだが、「ティール氏の全面攻撃に応じるにはあまりにコストがかかり、あまりに多くの人たちを傷付けることになり、終わりが見えない。Gawkerの強敵は消えそうになかった」と述べている。ティール氏は、ハルク・ホーガンことテリー・ボレア氏が「最後の勝利を収める」まで彼をサポートすると明言していた。

 さらにデントン氏は2日のコメントで、和解の一環として、ホーガン氏のほか、Gawkerを提訴したその他2人に関する3つの「実話」がWebから消えることになったと述べている。Gawker Mediaが運営するGawker.com以外のサイトを1億3500万ドルで買収したUnivisionは、訴訟との関係を理由に既にサイトから数件の投稿を削除している。Univisionの傘下に入ったサイトには、IT系ブログのGizmodoや女性向けサイトJezebelなども含まれる。

 デントン氏が言及したその他2人のうち1人はジャーナリストで、もう1人は電子メールの発明者を名乗る男性だ。2日付けで破産裁判所に提出された書類によると、2人は計125万ドルでGawkerと和解するという。

 フロリダの裁判所の判決を受け、デントン氏自身も自己破産の申請を余儀なくされた。2日に提出された裁判所書類によると、Gawkerとデントン氏の間でも和解に関する交渉が行われているが、まだ最終的な結論には至っていないようだ。

photo 出廷したハルク・ホーガン(AP Photo/Scott Keeler via The Tampa Bay Times)

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