米国 先月の就業者数16万人増加 来月利上げか

米国 先月の就業者数16万人増加 来月利上げか
アメリカの景気の現状を示す重要な指標、雇用統計が発表され、先月の農業分野以外の就業者数は、前の月と比べて16万1000人の増加となりました。市場では、アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が雇用や物価の動向を見極めて来月の会合で1年ぶりとなる利上げに踏み切るのではないかという見方が多くなっています。
アメリカ労働省が4日発表した先月の雇用統計は、農業分野以外の就業者数が前の月と比べて16万1000人の増加となりました。
これは市場の予想を下回りましたが、9月の就業者数は19万1000人の増加と大幅に上方修正されました。
また、失業率は4.9%と、前の月と比べて0.1ポイント改善しました。
さらに、物価の動向を見極めるうえで重要な先月の平均の時給は、前の年の同じ月と比べて2.8%のプラスと、2009年6月以来の高い伸びとなりました。
アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会は、アメリカ経済は、ことし前半の緩やかなペースから成長が加速し物価の上昇もやや高まるなど、利上げの根拠は引き続き強まっているとしています。
市場では、FRBが今回の雇用統計の内容や、物価の動向、それに大統領選挙の結果を受けた経済政策などを分析したうえで、来月の会合で1年ぶりとなる利上げに踏み切るのではないかという見方が多くなっています。