【ブリュッセル八田浩輔】欧州連合(EU)のエッティンガー欧州委員(デジタル経済・社会担当)は3日、中国人に敬意を欠いた発言をしたとして、謝罪の声明を発表した。先月、中国人を「つり目」「詐欺師」などと呼び、「差別的だ」との批判を浴びていた。
エッティンガー氏の発言は出身国ドイツでの講演で、中国代表団の欧州委員会訪問に触れた際のもの。発言を録画した動画が先月末に広がったが、「けなす意図はなかった」と釈明しつつ、謝罪は避けていた。
欧州委を通して3日に発表した声明では、「人々を不快にさせ傷つけたかもしれない」と陳謝。「力強い中国経済には敬意を表す」とも述べた。欧州委の広報官は3日の記者会見で、ユンケル委員長が「自身の言葉について説明すべきだ」とエッティンガー氏に促したと明かした。