映画評論家の町山智浩氏が、『この世界の片隅に』を2016年のベスト映画と早々と断じた。
「賞金として一億円(あったら)あげたい」らしい。

それにしても町山さんらしい、公開前で世評や興行が決まってない段階の作品への「張り」っぷりはいつ見ても壮観だ。

対するアニメ評論家からは、賛否含めてなーんにも声が聞こえてこない。
そりゃそうだよね、「勝った」作品に乗らないと、食いっぱぐれるからね。
今アニメは多数決ゲームだから、ゲームスタートになるまでは、怖くて何も言えないよね。お手付き禁止だもんね。
公開前には何も言わない。ネタバレになるのを避けて?嘘つきなさいよ、あんた方公開後当たった作品しか語ってないでしょうが。

・・・と、憎まれ口を叩きたくなるくらい、日本のアニメマスコミは、弱体化している。
なんかすっかり版権イラストを飾る場になってしまったね。
それでも片渕監督は『マイマイ新子』の時、アニメ評論家やライター達が口コミで広めてくれて、興行が伸びた、みたいなことをおっしゃっているので、あまり声を荒げたくもないが・・・。

しかし、「ポスト宮崎駿」は新海誠か細田守かですって?歴史的文脈から考えても、今からそこに片渕須直を入れておかないと駄目でしょうが!
それくらいの勇気と「張る」覚悟がないと、ますますアニメ評論家は要らない存在になってしまうのではないだろうか?


ともあれ『この世界の片隅に』をいつ、どこで観ようかずっと悩んでます。
やはり12日のテアトル新宿か、あるいは呉か・・・。
13日に片渕監督が呉に来られると聞いたのですごく前向きに考えていたのだが、広島だしなぁ・・・。