退職後、「名刺ファイル」を持ち帰ったら横領で逮捕!? 転職先も内定取り消しに…
【業務上横領】
判決:不起訴 示談20万円
◆退職後に私物を回収したら横領に
川上駿さん(仮名・42歳)は昨年、退職した建築会社から、思わぬ訴えを起こされた。
「退職直後のことです。自宅アパートに突然刑事がやってきて、そのまま連行されました」
覚えのない罪に、川上さんはたじろいだという。
「何の話なのかさっぱりわかりませんでした。会社のカネを使い込んだことなんてないし、どっちかといえば営業成績も良いほうで、出世コースに乗っていましたし」
警察の取り調べで、ようやく事件の概要が明らかになった。退職後に川上さんが、私物を取りに行ったことが原因だという。
「私物の中に名刺ファイルが入ってたんです。名刺は会社の資産であって、僕個人が名刺交換をしたとはいっても、それはすべて会社のモノ。だから横領に当たると言われました」
ファイルには川上さんが業務内でやり取りした人間、プライベートで知り合った人間の名刺が200枚ほど入っていた。「個人的な関係者の名刺も入ってるのだから、持って帰っていいだろう」と、何の疑問も持たなかったという。さらに、ある事実がより事態を悪化させた。
「業務の邪魔にならないようにと、休日に私物を取りに行ったんですよ。当然オフィス内に人はいない。それで、『盗みに入った』と思われたみたいです」
転職先の初出社日が近づくなか、10日間の勾留がさらに延長され、焦りが増していく。
「国選弁護士がついていたので、なんとか示談で話をまとめられないかとお願いし続けました」
会社は示談に応じ、20万円を支払うことで落ち着いたものの、結局転職するはずの会社からは内定取り消し。今は別の人材派遣会社で営業として働いている。
「自分の考えの甘さは当然あったんですけど、後から元同僚に聞いたところ、営業成績が良いからデカい顔をしていた自分は、実は上司や部下に嫌われていたそうです。それも要因のひとつかもしれません。人徳も重要ですね」
まさに身につまされる話。気をつけたい……。
●成績優秀。転職で将来も見通し良好⇒示談金を支払い転職先の内定も取り消しに
― 実録 サラリーマンが逮捕される瞬間 ―