暴力団関係者との交際を報じた週刊文春記事を受け、2013年参院選での自民党公認を取り消され、出馬を取りやめた女性が、出版元の文芸春秋に謝罪広告掲載などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、記事は事実でないと判断し、週刊文春の表紙から広告やグラビアを除いた最初のページに謝罪広告を載せるよう命じた。文芸春秋は即日控訴した。
謝罪広告を雑誌の巻頭に指定した判決は異例。判決は謝罪文を文芸春秋ホームページに1年間掲載することと、440万円の損害賠償の支払いも命じた。訴えていたのは元女優の田島美和氏。
判決によると、週刊文春は13年5~6月に3回、田島氏の知人への取材を基に、暴力団組長と愛人関係だったと報道。倉地真寿美裁判長は、知人の証言が変遷し不自然だとして「関係が真実だと信じる理由はない」と指摘した。〔共同〕