<今回のお客様>
[19]
 照れくさいぐらいに、まっすぐ伝わってくる歌詞。誰もがどこかに共感できる「音楽」を生み出す岡平健治(けんじ・右)、岩瀬敬吾(ケイゴ・左)、そしてジャケットデザインや作詞を手がける326。3rdシングル『すべてへ』の発売日、そして富山でのライブ前日でもある10月21日、けんじとケイゴはその歌と同じように、輝いて見えた。


今回は19からのメッセージを音声にてお届けします。 そちらをご利用いただくためには『RealPlayer』が必要です。 こちらからダウンロードされてお楽しみください。
●まず、10月21日に発売された3rdシングル「すべてへ」について教えて下さい。
けんじ 「これがデビューシングルのような気持ちですね。アルバムでリセットしたというのもあるんですけど、アルバムでリセットしつつ、これからもいいものをつくっていこうという。すごくいいものができたと思います」
●アルバムでリセットしたというのは?
ケイゴ 「無理にリセットしようとか、こうしなきゃというのがあった訳ではないんです、まあ次はこんな感じでという形で」
●アルバムを作ることで一度白紙に戻すということは、また新たな気持ちで曲作りが始まるという意味ですね。そうなるとこれからの曲作りの方向性は「すべて」の中に含まれているということですか?
けんじ 「そうですね、全部じゃないんですけど…、シングルにも不満があったりとか、まだまだと思いつつも出したというか…。だから今後をもっと頑張りたいです」
●すごく思いの込もった曲なんですね。
けんじ 「思いはいっぱい込もってますよ。1曲目にも2曲目にも、この曲にも」
●1曲1曲が自分たちが歩いてきた足跡のような感じですか?
けんじ&ケイゴ 「そうです、本当に」

●けんじさんが音楽を始めたきっかけについて聞かせて下さい。
けんじ 「親父の影響です。親父が広島フォーク村で吉田拓郎さん達と活動してて。親父は下の方でやってたらしいですよ(笑)。拓郎さんは、その頃から人気で」
●小さい頃から音楽が身近にある環境で育ったんですね。
けんじ 「お姉ちゃんとお母さんはクラシック派ですからね。僕、家はピアノ教室です」
●けんじさん自身はどういうジャンルを好きですか?
けんじ 「僕はブルースが好き」
●曲の中でブルースハープを使うこともありますね。
けんじ 「ブルースは、ブルースハープを使うというより、ある曲のキーがCだったとしてこれをFで吹いたらブルースになるので、誰が吹いてもブルースの音になりますね。ギターは鍵盤が並んでないからそうはいかないけど、ギターはマイナーコードを使えばブルースの音になったり、使わなければメジャーな感じになる。聞いた感じも全然違う、すごいっすね。黒人さんが作ったんだもんね」
●初めて作った曲について教えて下さい。
けんじ 「小6のとき、初めて自分で作詞作曲をしたんですよ。タイトルは『うめぼし』! ‘うめぼしすっぱい、だいこんしょっぱい’ってそんな感じの曲。シャレぬきで。きっと、うめぼしがしょっぱかったんですよ」
●ケイゴさんが音楽を始めたきっかけを教えて下さい。
ケイゴ 「音楽を始めたきっかけは友達ですね。けんじと出会ったのもありますし。中3の時、友達の家でギターを見てすごく欲しくなったんです。それで、友達とCDプレーヤーとギターの物々交換をしてギターを初めて触って、その流れでそのまんま」
●ギターを始めて弾いた時の気持ちを覚えていますか?
ケイゴ 「最初、チューニングもよく知らなかったので、弦をドレミファソラシドにあわせるんだろうなと思って変なチューニングをやってた(笑)」
●私も同じでコードというものが理解できませんでした(笑)。
けんじ 「楽器はふしぎですよね、ピアノも弦楽器ですからね。要するに楽器は‘たいこ’と‘げん’‘らっぱ’しかないんだよ、管楽器と打楽器と弦楽器の3種類で1つ1つが色んな枝別れして…、みんな集まってオーケストラ!! ある意味では外道かもね、オレ達」

●二人が出会ったときの第一印象を聞かせて下さい。
ケイゴ 「けんじの第一印象? アチョーって感じ」
けんじ 「ケイゴは吉祥寺って感じ…やめて、勝山のスキー場に早よしねやー(◯◯方言:はやくしなさい)って感じ。そのこころはケイゴはのんびり屋ということです」
●現在のみつるさんのイメージを聞かせて下さい。
ケイゴ 「みつるはね、見たまんまです、すごく優しいしいい奴です。ぬけてますけど」
●けんじさんのケイゴさんとみつるさんのイメージを聞かせて下さい。
けんじ 「みつるはね、あごがしゃくれてて、けいごはモアイ風の顔をしているなぁと思います」
ケイゴ 「見た目じゃん(笑)」
●お二人はとても仲が良いですね、普段は一緒に遊ぶことはありますか?
けんじ 「今は、みつるとは仕事が忙しくて遊べてないですね、正直。けいごとオレは毎日会うから。でも休みが合うと遊びますよ」
ケイゴ 「ただね、1日休みがあると寝ますね」
けんじ 「中途半端に2、3日休みがあると逆につかれちゃう、短すぎて何かをしなきゃと思って空回りですよ」

●北陸は初めてですか?
ケイゴ 「はい、そうですね。昨日、福井に入って…。もうびっくりですよ、すごいいい所で。うちの方も田舎なんですよ」
けんじ 「あまりね、プッシュ系がいないですね。(笑)」
●富山はもっとそうかもしれません。
けんじ 「こう、シャイかな、北陸は日本ではシャイな方かな?」
●広島の県民性を教えて下さい。
けんじ 「ていうか、やくざが多いですからね(笑)。後はカープファン」
●やっぱり、広島カープのファンですか?
けんじ 「誇りですもん、カープは」
ケイゴ 「うん」
●今年は、調子悪かったですね。
けんじ 「カープはね、練習しすぎなんだよ。それで本番に息切れしちゃう」

●現在は学園祭を中心に活動しているんですか?
ケイゴ 「今、真最中で、全部で21本やるんですよ。今7本終わってちょうど中盤戦に入って…。ちょっとね、昨日、福井で『富山ばんざい!』っていっちゃったんですよ、まちがえて(笑)」
●富山でのライヴのチケットはあっという間にSOULD OUTでしたが、北陸でライヴすることについてどう思いますか?
ケイゴ 「こっちに来るの、初めてですから、ほんと、うれしい」
けんじ 「うれしい、ほんと、北陸初だもん、初めて見る顔とかね」
●初めての土地でライヴをすることに関して不安はないですか?
ケイゴ 「もちろん。気負いとかないですからね。ノリなんてそのハコで作ればいいじゃないですか」
●では、富山でのライヴも楽しみですね。
ケイゴ 「はい、楽しみです」

●音楽以外に興味を持っていることはありますか?
けんじ 「僕ね、鉄道マニアなんですよ、感動したー。‘白鳥’いいね、東京帰ったら買いに行きますよ白鳥のNゲージ。本気で、本当に買いに行く」
●Nゲージを集めているんですか?
けんじ 「いや、親にね、売られたんですよ、フリマで、2,000円ですよ。しかも、小学生に。小学生はNゲージ持っちゃいけない。あれはね、大人のおもちゃですよ。あとは、バイクが好きでね、いまね、‘フュージョン’っていうバイクを改造して乗ってるの。250ccのHONDA のビッグスクーター、2m30cmの。でもスクーター、ギアチェンジが付いてない」
ケイゴ 「僕は、これといってないんですけど、フィギュアを買う位ですね。洋ものは買わないで、日本のもの。仮面ライダーやウルトラマンとか石ノ森シリーズとか手塚治シリーズ…、まあ色々あります。あとゆでたまご…きん肉マン大好きです」

●CDジャケットに『ずっと19でいたいんだよ、きっと』とありますが、これは2人にとって19才は特別な年齢なんですか?
けんじ 「僕はデビューが19才でした」
ケイゴ 「僕はデビューが20才でした(笑)」
けんじ 「みつるも20才だ(笑)」
●ではユニット名が‘19’というのは?
けんじ 「ジュークボックスのジュークという部分と日本人だから日本風のにしたいなと思って数字の19(じゅうきゅう)を漢字読みにして十九(じゅうく)なんですよ、数字だと国際的でもあるし。それと19才というのは大人でも子供でもない年齢、中途半端な年齢、ある時は大人で、ある時は子供で…。それらをバンド名にしたかったというのはありますね。ちなみに、うちのバックバンドは‘40(シジュウ)’ですからね」
ケイゴ 「19才って何かしら悩むじゃないですか、もちろんどの年も悩むと思うんですけど、1番不安定な時期だと思います」

●音楽は邦楽・洋楽問わず聞きますか?
けんじ 「僕ね、エリック・クラプトン尊敬してます。MDに入ってます」
●今度来日しますね。
けんじ 「行きます」
●うちの編集長も燃えてました。
けんじ 「‘MY FATHERS EYES’あれ最高ですね、クラプトンはギターが泣いてる、ポーンポンポポン…」
●これから19の方向を聞かせて下さい。
けんじ&ケイゴ 「ないです」
けんじ 「今を生きる。今を大切にしたいし、好きなものをどんどんやっていきたい」
●今やりたいとする好きな音楽を形にということですか。
ケイゴ 「そんな全部が全部、今、今というわけではなく…。やりたいことは常に変わるじゃないですか」
けんじ 「みんなと相談しつつ、聞いてくれるお客さんと全部合わせるつもりはないもん。でも全部独裁的にやるのでもない、オレの曲を聞けというつもりもないし。ほんと、ライヴの僕らの趣向は『みんなが主役、僕らは盛り上げる役で、僕らも主役、みんなも盛り上げる役』なんかこう、一体感を目指しているし」
●富山でも、いいライヴになったらいいですね。
けんじ 「富山は大丈夫です(笑)。富山は何が有名でしたっけ?」
●ホタルイカや立山かな。
けんじ 「旅館とかあったね、桃鉄で買収したよ、オレ。‘岡平電鉄’で富山の物件全部、東北と北陸を買収したよ。あえて大都市を選ばなかった、それで1位とれましたよ、友達の間で(笑)」
●北陸に対して持っているイメージを教えて下さい。
けんじ 「なんかね、僕らにとっては未知の所、20年目にして初めて来た土地です」
ケイゴ 「朝、寒かったけど、きれいで気持ち良かったです。僕は、ずっと広島で育ったから他の所へ行ったことなかったし、でもこうやってライヴをするようになって、色んな所へ行くようになって、人が住んでいるんだなーと改めて思います。別に悪い意味とかじゃなくて、その場所にずっと暮らしている人がいて、ドラマがあって、そういう場に少しでも足を踏み入れられたことがすごくうれしいですね」
●ライヴをすごく楽しみにしているのですね。
ケイゴ 「ライヴはすごく楽しいですね、これまではほとんど西日本に行ってたんですね、地元も近いし、電車で軽く行けるし。今回学園祭ライヴで初めて北陸に来れました」
●これまで多くやってきたインストアライヴでも北陸に来る機会はありませんでしたか?
けんじ V@>F|K\$P$+$j$G$9$M!"@>Cf?4$G!"El$O8e$G$7$?!W
●本格的に音楽活動を始めたのは何処ですか?
けんじ 「東京に来てからです。下北沢です」
●以前、けんじさんとケイゴさんは弾き語りの‘少年 FRIEND’というグループで活動してきたと聞きましたが、その‘少年 FRIEND’とみつるさんとの出会いを教えて下さい。
ケイゴ 「僕らがテープを作ってて、それを聞いたみつるがライヴを見に来てくれて、それからですね」
●そのライヴがきっかけで、けんじさんとケイゴさんはみつるさんの描くイラストや詩に魅かれ、みつるさんは2人の作る曲にインスパイアされたということですか?
ケイゴ 「‘インスパイア’されました」
けんじ 「あんぽんたんやからわからへん」
ケイゴ 「パイパイヤーなら知っているんですけどね。Hビデオの(笑)」
けんじ 「以前‘インタビュー ウィズ ヴァンパイヤー’っていう映画ありましたよね、それを借りたつもりだったんだけど、‘インサート ウィズ パイパイヤー’というタイトルのHビデオが中に入ってた、お店の人が間違えたんですよ」
ケイゴ 「味なまねしますね」
けんじ 「グレートコジカってかんじ(笑)」
●二人の音楽を指してネオフォークと呼ばれていますが…。
けんじ 「僕らふたりで考えたんですよ。歌詞は70年代風の‘思い’を伝えるもので、70年代の歌詞ってすごく生きてるじゃないですか。あと、サウンドは自由にしよう。だから‘NEO’、歌詞は‘フォーク’で‘NEOフォーク’っていったらジャスラックが認定してくれて」
●それでは今後も‘NEOフォーク’路線を追求していく訳ですね。
ケイゴ 「頑張ります!」
けんじ 「将来はブルースおじさんになって富山に来たいですね。夢、夢っていうか、ニール・ヤング、ザ・バンドとか、かっこいいですね、アメリカ派かな?オレは、黒人の作ってきた音楽はメロウで、考えることが意表を付いてる、全部の音楽を作っちゃってるよ、HIP HOP、JAZZ、SOUL、BLUES…きっと才能あるんでしょうね、たぶんね右脳がすごいんでしょうね」
●3rdシングルが今日(10/21)発売、まだ7本目という学園祭ライヴ、12月から全国ツアーというこれらが今後の予定ですか。
けんじ 「あとね、来年ね、100%富山に、北陸に来ます。絶対に!だって30ポイントですもん。北陸は2、3本来るよ」
●富山にはいいホールがたくさんありますし、ぜひ来て下さい。
けんじ 「ぜひ!」
●タウン情報とやまの読者の方、チケットが手に入らなかった方にメッセージを下さい。
けんじ&ケイゴ 「申し訳ございません。必ず来年、来ますよ」
●約束して下さいね。
けんじ 「富山はちょっとわからないけど、北陸には絶対来ますよ。金沢でやればどっちも来られるし」
ケイゴ 「でも、富山に来たいですね」

『19』からのスペシャルメッセージ!
こちらからどうぞ


「19(ジューク)」…
岡平健治('79年3月28日、広島県生まれ)
岩瀬敬吾('78年8月29日、広島県生まれ)
の2人からなるユニット。'98年11月、1stシングル『あの青をこえて』でデビュー。'99年3月にリリースされた2ndシングル『あの紙ヒコーキ くもり空わって』が大ヒットする。1stアルバム『音楽』も好調だ。デビュー以来、ジャケットデザインを手がけるのは、イラストレーターのナカムラミツル(326)。作詞にも参加している3人目のメンバーである。インタビュー当日、10月21日に3rdシングル『すべてへ』をリリース。