中国 国内で最大の運搬能力持つロケット打ち上げに成功

中国は3日、南部・海南島の発射場から、中国で最も高い運搬能力を持つ新型ロケットの打ち上げに初めて成功し、独自の宇宙ステーションの完成に向け、技術力を一段と高めています。
中国が新たに開発した次世代の運搬ロケット「長征5号」は、日本時間の3日午後9時40分すぎ、南部・海南島の発射場から打ち上げられました。

長征5号は高さ、およそ57メートル、直径5メートルの中国で最も高い運搬能力を持つ大型ロケットで、最大で25トンの宇宙船や人工衛星などを宇宙に運ぶことができます。

中国はアメリカや日本、それにロシアなどが参加する国際宇宙ステーションとは別の、独自の宇宙ステーションを2022年ごろに完成させる方針を示していて、長征5号は、その関連施設や火星探査機などの打ち上げに利用される予定です。

中国のメディアは打ち上げの成功を一斉に速報で伝え、国威の発揚を図るため、内外に技術力の向上をアピールしています。

中国は、ことし6月、新たに開発した中型ロケットの打ち上げに成功したほか、先月には有人宇宙船「神舟11号」と、宇宙実験室「天宮2号」とのドッキングを成功させるなど、独自の宇宙ステーションの実現に向けた技術力を一段と高めています。