現場の職員たちは業務が手に付かず、「崔順実ゲート」の波紋ばかりに気を取られている。これまでの政府政策の一部が崔順実一族による国政介入の結果だったことが明らかになり、部処内部の不信も広がっている。外交部の官僚は「他国と何か協議しようとしても、韓国の政治状況をまず質問される。差し迫っている日本との軍事情報保護協定でも、協議が支障なく進められるのか、日本のメディアなどが懸念しているではないか」と言った。国の財政を担う企画財政部の高官は「みんな現在取り掛かっている業務をストップして、状況を見てばかりいる。いずれ長官も替わるだろうが、新しい長官が来るとしても業務が正常に戻るかは分からない」と語った。文化体育観光部の事務官は「我々が一生懸命してきたことが、崔順実容疑者の個人的な資産形成に利用されていたと思うと、堪えがたいほどの屈辱だ。今は何かするのが怖い」と悔しがった。民間企業の雰囲気も同様だ。韓国10大企業の1社に勤めるある役員は「政府は構造改革対策を打ち出したが、それが実行されると信じる企業は1つもない。社会全般が総体的『アノミー』(社会規範の崩壊による混迷状態)に陥っているようだ」と表現した。
こうした状況にもかかわらず、与野党は額を寄せ合って国政の空白状態解決のため知恵を絞るのではなく、大統領選挙を控えた政略的計算の中で政爭ばかりを繰り返している。金守漢(キム・スハン)元国会議長は「大統領はきれいさっぱり退き、与野党は欲を捨てて力を合わせ民心の収拾に乗り出し、国政運営の枠組みを新たに作らなければならない」と述べた。