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 韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は2日、内閣を改造し、新しい首相に金秉準(キムビョンジュン)・国民大教授(62)を充てる人事を内定した。国会の同意を得て任命される。金氏は、盧武鉉(ノムヒョン)政権時代に副首相や大統領府政策室長を務めた野党系の人物。朴氏は支援者のチェ・スンシル氏との疑惑で政権運営が行き詰まっており、局面を転換するために野党からの協力を得ることを目指す。

 大統領府報道官は2日の記者会見で、金氏について「現在、直面した様々な難題を克服し、内閣を堅固に導いていく適任者」と説明した。

 経済副首相には、任鍾龍(イムジョンリョン)・金融委員長(57)を充てる。国民安全庁長官には首相に内定した金氏の推薦を受け、盧政権時代に女性家族省次官を務めた朴昇柱(パクスンジュ)氏(64)を選んだ。外相や国防相など他の閣僚人事に言及はなかった。国会の同意を得て金氏が首相に就任すれば、金氏を中心にほかの閣僚の人選も進めるとみられる。

 与党セヌリ党は朴大統領に対し、与野党の協議で合意した人物で構成する「挙国一致内閣」を求めていた。朴大統領は与党側の主張を一定程度受け入れ、野党系の人物を選んだ形だ。ただ、最大野党「共に民主党」の報道官は人選について「野党と協議が全くなかった」とし、「挙国一致内閣」にはならないとの考えを示した。野党の対応しだいでは、新首相の就任も暗礁に乗り上げかねない。

 一方、検察当局は2日、緊急逮捕したチェ氏の逮捕状を請求する。午後にはチェ氏による財団疑惑に関連し、前大統領府政策調整首席秘書官に出頭を求め、事情聴取する。(ソウル=東岡徹