訪問型の鍼灸治療をしていると腰痛治療で呼ばれることが多く、また僕自身も腰痛持ちなので、腰痛の治療と予防について『ストレッチ・軽い他動運動・腰部のほかに広い範囲への針治療・腰を動かしながら冷却と温熱を交互に繰り返す』というのが効果的であることは感じていました。
さて、今回NHKのガッテンで放送された内容は腰痛患者の8割が改善する最新メソッド です。
番組内では慢性腰痛の原因を『長時間おなじ姿勢のままでいるため』としていましたが、これは腰痛に限ったことではなく肩こりや緊張型頭痛にも同じことが言えるので、治療法であるストレッチもまた下記に紹介する方法のほかに首や肩の筋肉を伸ばすことで対応できそうです。
腰痛を治して再発を防ぐ4つの『寝る前ストレッチ』
※画像は上記リンク先より引用
全ての動作は、動作中に6回深呼吸をして休憩。これを3回繰り返します。
1、腰をねじる。
左手で右膝を押さえ、腰・お尻・太もも側面を伸ばす。
もう片方の手は頭の上に伸ばし、胸・わき腹・肩を伸ばす。
この状態で全身の力を抜き、6回深呼吸。
目安は左右1回ずつ×3セット。
※身体を無理に捻じろうとしない。 肩やひざが床につかなくても力を入れない。
2、ひじ立て+ひざ曲げ
うつ伏せから、肘を立て、次に膝を曲げて腹筋・太もも前面を伸ばす。
※お腹の伸びを意識しないと腰が反って痛めることがあります。また、痛みが出る人は肘立てのみにします。
この状態で全身の力を抜き、6回深呼吸。終わったらうつ伏せに戻る。
ストレッチとうつ伏せ状態を3回繰り返す。
3、ひざ抱え
膝をかかえて丸くなり、腰・お尻を伸ばす。
膝を胸に近づけた状態をキープしたまま全身の力を抜き6回深呼吸。終わったら膝を立てた状態に戻る。これを3回繰り返す。
4. タオルで脚上げ
両膝を立て、タオルをかける。
続いて、タオルを片足のつま先に引っかける。
膝を伸ばしタオルを持った手で脚を頭の方に引き付ける。
この動作がつらい人は大きめのバスタオルを使うと楽になる。
※つらい人は膝を曲げた状態で無理せず行う。
足を伸ばした状態で全身の力を抜き6回深呼吸。足をおろして反対側もする。
運動針という針治療法
さて、腰痛や肩こりなど筋肉が凝って痛くなる症状には、運動針という針を刺したまま体をうごかす治療法が効きます。
この治療法の利点は2つあります。
- 刺さっている針が運動に合わせて針先に触れている筋肉に刺激を与えられる。
- 治療の対象となる筋肉を意識させやすくなる。
特に2番目の利点は重宝します。
例えば、あまりにもひどい腰痛になると、腰だけでなく背中やお尻まで痛くなってしまい、ちょっとした動作ですら全身に力を入れて固まってしまうので、治療の目的となる筋肉にお客様が意識を向けにくくなります。
そこで針の鋭い刺激によって、どの筋肉を治療するのか意識を向けさせることができるようになります。
ぎっくり腰になった患者をMSAT群(運動針を受ける被験者)と、痛み止めの薬であるジクロフェナク注射を行う群に振り分け、腰痛と機能障害の改善の程度に関する効果を比較しました。機能障害には、歩くこと、座ること、身の回りのことなどの動作障害が含まれています。
- MSAT群はジクロフェナク群と比較して、腰痛も機能障害も有意に改善した。
- MSAT群では、ジクロフェナク群と比較して、腰痛の10点評価において3.12点の減少が認められた。
- MSAT群はジクロフェナク群と比べて、腰痛に対しても、機能障害に対してもより有効である。
この結果に筆者は「MSATは、重症なぎっくり腰患者において、即時的な痛みの改善や機能回復に効果があることを示唆する結果である」と述べています。
整形外科などの医療機関にかかる必要性
今回の話は、筋肉の緊張によって引き起こされる腰痛や、慢性の腰痛に対応したものであり、骨折や内臓疾患など別の原因からくる腰痛にまでは対応していません。
運動によって痛みが増大する場合もあるので、まずはしかるべき医療機関にかかり腰の状態を知り、腰痛の原因が何かを把握した上で運動やストレッチの強度を判断してください。
ぎっくり腰は『魔女の一撃』とも言われますが、あなたの腰に一撃を与える魔女さんはどんな娘でしょうね。