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与党、TPP特別委採決見送り 農相発言で

2016/11/2 10:51 (2016/11/2 13:09更新)
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 山本有二農相の「強行採決」に関する1日の発言を受け、与党は2日午後に予定されていた環太平洋経済連携協定(TPP)承認案・関連法案の衆院特別委員会での採決の見送りを決めた。自民党の竹下亘国会対策委員長が2日午前、国会内で会談した民進党の山井和則国対委員長に伝えた。民進、共産、自由、社民の野党4党は農相の辞任を求めた。

 農相は1日の都内で開いた自民党議員のパーティーで、10月18日に強行採決に触れた自身の発言について「こないだ冗談を言ったら首になりそうになった」と言及した。

 与野党は1日にTPP承認案・関連法案をめぐり、2日の衆院特別委と4日の衆院本会議での採決で合意したばかりだった。2日の委員会採決が見送られたことで4日の本会議採決の日程に影響が出る可能性もある。

 安倍晋三首相は自民党の額賀福志郎元財務相らと首相官邸で会い、委員会採決の見送りについて「残念だ。しっかりとやってもらいたい」と話した。自民党の竹下氏は山井氏との会談で、野党4党による農相辞任要求を「官邸に伝える」と語った。

 菅義偉官房長官は2日午前の記者会見で「閣僚は発言に気をつけなければならない」と指摘。「農相も軽率な発言をしたことは深く反省しており辞任するような話ではない」と辞任は否定した。

 自民党の吉田博美参院幹事長は2日午前の党会合で「断じて許すわけにはいかない」と強調。公明党の漆原良夫中央幹事会会長は記者会見で「(採決日程に)大きな影響があるのではないか」と述べた。

 民進党の蓮舫代表は2日午前「(18日発言の)謝罪がうわべだけだったことが明らかになった」と批判した。

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