国連事務総長の難民特別顧問に中満泉氏

国連事務総長の難民特別顧問に中満泉氏
国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長は、ことし9月に開いた「難民と移民に関するサミット」での宣言を着実に履行していくためとして、難民対策の経験が豊富で国連開発計画の中満泉局長を特別顧問に任命しました。
国連は、ことし9月に初めて開催した「難民と移民に関するサミット」で、国際社会が難民受け入れの負担を公平に分かち合うことなどを盛り込んだ「ニューヨーク宣言」を採択しました。

パン・ギムン事務総長の報道官は1日、定例の記者会見で、この宣言を着実に履行していくためとして、現在、国連開発計画の中満泉危機対応局長を事務総長の特別顧問に任命したことを明らかにしました。

中満氏は、日本人の国連職員の中では高須事務次長に次ぐ幹部で、事務次長補ポストに当たる、国連開発計画の危機対応局長を務めています。報道官は「中満氏は、国連のPKOや人材育成の分野で長年すばらしい仕事をしてきたうえ、国連難民高等弁務官事務所で旧ユーゴスラビアやトルコ、それにイラクの現場でも活動してきた」と述べ、中満氏の手腕に期待を示しました。

国連では、来年1月、パン事務総長の後任にグテーレス前国連難民高等弁務官が就任し、難民問題に優先的に取り組む方針で、中満氏は「新事務総長がしっかりした国連の態勢のもとで難民支援にあたれるようにサポートしていきたい」と抱負を語りました。