イリュージョンは、1月に発売するVR専用アダルトゲーム「VRカノジョ」の体験版を10月28日に公開しました。Oculus RiftまたはHTC Vive用のタイトルで、対象年齢は18歳以上。広い意味でのVR美少女ゲーム業界では、PSVRの「サマーレッスン」の対抗馬として位置付けられています。
今回の週刊VR情報局では「VRカノジョ」の体験版のレビューをお届けします。
HTC Viveなら部屋の中を歩き回れる!
筆者はHTC Viveで『VRカノジョ』の体験版をプレイしてみたのですが、まず強く感じたのが、ヒロインである夕陽さくらちゃんと"同じ次元に存在している"という、これまでにない実感です。HTC Vive版では、ベースステーションを2台設置しルームスケールのなかを自由に歩き回れます。夕陽さくらちゃんの正面だけでなく、うしろに回り込むこともできて、キモイかも知れませんが詳細に本棚チェックなども可能です。製品版では間違いなくタンスや机の引き出しチェックもできるようになることでしょう! 勝手な予想ですが、イリュージョンが女子の部屋を訪れるゲームで、宝探し要素を盛り込まないわけがないと筆者は確信しています。
わりとマジメな背表紙が並ぶ夕陽さくらちゃんの本棚。勉強が進むにつれて邪なジャンルの本が増えていったりするのでしょうか?
斜め上の遊び心に脱帽、3Dのクオリティは予想を超えていた
またイリュージョンの開発陣自身が、非常に楽しみながら作っていることも伝わってきました。女子校生の部屋に家庭教師として訪問して、まさか自分が扇風機にジョブチェンジできるなんて予想できるでしょうか? 斜め上にひねりを加えながら突き進むイリュージョンの遊び心に脱帽です。いろんな意味で。もしもカノジョがベッドに寝ていて、仮に自分が扇風機だったら、アナタはどうしますか? 男子には無粋な問いですよね。女子はいまごろどん引きしていることでしょう。でも、たとえJ級のイケメン王子だとしても、扇風機になったら同じことしますよ、絶対。
そして3D CGアニメーションのクオリティーですが、正直予想を遙かに超えていました。女性(特に某女社長さんに)には不評のようですが、筆者は『サマーレッスン』をプレイしたときに、「目の演技スゲー」と感服しました。しかし『VRカノジョ』も負けていません。まあ、現実に夕陽さくらちゃんのような女子はいないというか、いない現実にむしろガッカリなわけですが、なにはともあれ私の脳内の優れた"二次元~三次元コンバーター"をもってすれば、余裕で恋情を抱くことが可能です。
目の演技もこなす夕陽さくらちゃんは、『サマーレッスン』の宮本ひかりちゃんよりちょっと大人っぽい感じで、かつ涙ぼくろが個人的にはズキュンです。
最大の利点は「さわれる」こと
そして『VRカノジョ』最大の利点は触れるカノジョであること。当然スキンシップ系コマンドが用意されるでしょうし、後日ハンドトラッキングコントローラーに対応予定です。VRヘッドマウントディスプレーでその姿を隅々まで見られるとしても、触れないのであれば"同じ次元に存在している"とは言えません。正直自分でもなに言ってんだろうという気がしてきましたが、単純に"ハンドトラッキングコントローラーで触れないことには没入感に欠けるよねえ"と限定すれば、同意いただける方も多いのではないかと。『VRカノジョ』は、後日Oculus Touch、Vive Controllerに対応予定です。
ここまであえて直截な表現は用いませんでしたが、もちろん夕陽さくらちゃんとは宮本ひかりちゃんよりも深い関係になることが可能です。ここはそれほど多く語る必要ありませんよね?
イリュージョンという会社が誕生したのは本作のためだとすら思えてしまうほどの期待作『VRカノジョ』は、2017年1月下旬発売です。2017年1月下旬までに18歳になれない少年は、保護者に頼んで保管しておいてもらいましょう。それぐらいエポックメイキングなVRコンテンツです!
扇風機になってみました