介護施設の種類は複数あり、その機能や形態は異なります。大きく分けると介護保険が利用できる施設と介護保険とは関係のない入所施設とに分けることができます。介護保険が利用できる施設では、介護認定が必要でその認定レベルに応じた施設を探すことになります。
介護保険利用者に介護サービスを提供できる施設としては、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅、特別養護老人ホーム(特養)、グループホームなどがあります。介護保険が適応しない施設としては、シニア向け分譲マンションが該当します。どの施設が適しているのか、それぞれの施設の特徴を理解し、入居者の身体機能や健康状態などに合わせて検討しましょう。では、代表的な7種類の高齢者施設についてご紹介します。
まずは、入居するしないに関わらず、すぐに地域のケアマネージャーに相談しましょう。なぜなら、要介護の認定を受けるためには、ケアマネージャーによる面談が必要だからです。介護施設へ入居しないで在宅ケアを受ける場合にも必要なことで、ケアマネージャーがケアプランを作成しそれに基づいて、今後のケアの方向性を決定していきます。ケアマネージャーに連絡したい際は、区市町村の介護保険課、又は地域包括支援センターにご相談ください。要介護のレベルが認定されたら、どのような施設に入居可能で、適しているか検討します。では、ひとつずつ確認していきましょう。
介護付き有料老人ホーム
主に民間業者によって運営されており各都道府県から介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設を指します。食事・入浴等の介護から、リハビリ、レクリエーションなど、施設のスタッフによる幅広いサービスが受けられる介護施設です。
住宅型有料老人ホーム
主に民間企業が運営し、介護認定なしで自立できる方から要介護者、要支援状態の高齢者までを受け入れている施設です。介護を受ける場合、訪問介護を受けることになるので、利用できる介護保険の上限額やサービスが介護付き有料老人ホームと異なります。
サービス付高齢者向け住宅
施設の形態は、バリアフリー対応の賃貸住宅で、主に民間事業者などによって運営され、都道府県単位で認可・登録されています。自立でき介護認定がない方を中心に、軽度の要介護状態の高齢者を受け入れています。生活相談員が常駐し、入居者のに様々な生活支援サービスを提供しています。
特別養護老人ホーム(特養)
地方公共団体や社会福祉法人が運営を行っている介護施設です。寝たきりなど重度の介護を必要とする人が少ない費用負担で長期入所できるため、大変人気があります。入居までの待機期間が長いので、複数の施設へ申し込むなどの対策が必要です。入居決定までどれぐらい待つのか確認しましょう。
シニア向け分譲マンション
民間事業者によって運営される高齢者に配慮した分譲住宅です。自立できる方を中心に、要支援状態の高齢者を受け入れています。家事一式を施設スタッフに依頼する事ができます。受けられる主なサービスは、施設スタッフによる見守り、食事・掃除・洗濯の世話、緊急時の対応などです。
グループホーム
社会福祉法人や地方自治体、NPOなどによって運営される地域密着型の介護施設として、主に軽度の認知症高齢者を受け入れています。 認知症の高齢者が少人数で、家庭と同じような環境で共同生活を送りながら、専門スタッフによる身体介護、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを受けています。
高齢者の介護施設は、どれも似ているようで、実は全く異なっています。入居条件の年齢、要介護レベル、費用、身体機能等…様々な高齢者の状況に応じて介護施設を選択してください。このサイトでは、施設の特徴をひとつずつ解説しています。入居される方がいちばん適しているのは、どの施設でしょうか?じっくりと比較、検討しましょう。