【11月1日 AFP】パキスタン南西部バルチスタン(Balochistan)州で1日、解体処理中の石油タンカー内にあったガスボンベが爆発、炎上し、少なくとも9人が死亡、59人が負傷した。当局が発表した。

 事故はカラチ(Karachi)の西方約50キロに位置する、バルチスタン州ガダニ(Gadani)の船舶解体施設で発生した。同州の当局者はAFPの取材に対して「解体処理中の船内でガスボンベが爆発し、巨大な火の手が上がった」と語った。

 また地元自治体の高官ズルフィカル・ハシミ(Zulfiqar Hashmi)氏もAFPの取材に応じ、「少なくとも9人の作業員が死亡し、59人が負傷した」と述べるとともに、「火災は今も収まっておらず、消火に当たるだけの設備もない」として海軍と海上保安当局に支援を要請したことを明らかにした。

 パキスタンでは、労働者を保護する法律が整っておらず、基本的な安全対策や安全設備が不十分な職場も珍しくないため、労災事故が後を絶たない。(c)AFP