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経済解析室

第3次産業活動指数、鉱工業指数などを使って、経済産業の「今」について考えていきたいと思います。

スマートフォンの普及を背景に上昇する「コンテンツ配信業務」活動指数、低下する「ビデオカメラ」、「デジタルカメラ」、「ノート型パソコン」出荷指数

ひと言解説 産業構造の変化

 総務省の「平成27年情報通信白書」によれば、スマートフォンの世帯保有率は平成22年末の9.7%から、26年末は64.2%に上昇しています。

 スマートフォンはパソコンに近い性質を持った携帯電話です。多種多様なアプリケーション(アプリ)をインターネット上にあるサイト(マーケット)から利用者自身が自由に選択してダウンロードすることで、利用者が自ら端末をカスタマイズすることができ、利用者自身のニーズに合った便利な使い方が可能となります(総務省ホームページより)。

 経済産業省の「第3次産業活動指数」を見てみると、スマートフォンの急速な普及を背景に、インターネット上で音楽、映像、オンラインゲーム等を配信する「コンテンツ配信業務」の活動指数が大きく上昇しています。

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 スマートフォンはパソコンに近い性質を持ち、カメラやGPS等様々な機能を兼ね備えています。そこで、スマートフォンで代用される可能性があると考えられる品目のうち、「デジタルカメラ」、「カーナビゲーションシステム」、「ノート型パソコン」、「ビデオカメラ」の4品目について、経済産業省の「鉱工業指数」でそれぞれの出荷指数の動向を見てみると、「カーナビゲーションシステム」は横ばい傾向で推移していますが、「ノート型パソコン」、「デジタルカメラ」、「ビデオカメラ」は低下傾向で推移しています。これら品目の低下の背景の一つには、スマートフォンの普及があることが考えられます。 

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◎第3次産業活動指数

最新結果の概要|第3次産業活動指数|経済産業省

「コンテンツ配信業務」の月次指数値は、下の冊子の14ページに出ています。インターネット付随サービス業の下位分類です。

 

◎鉱工業指数

鉱工業指数(鉱工業生産・出荷・在庫指数、製造工業生産能力・稼働率指数、製造工業生産予測指数)|製造業の動きからみる日本の景気|経済産業省

 今回着目したビデオカメラ、デジタルカメラ、ノート型パソコンなどの月次データは、下の冊子の49、50ページに掲載されています。