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日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

私の自転車遍歴、そして輪行へ

それまでの人生において、自転車というのはご近所に出かけるためのママチャリであった。そこから、生活の足としてではあるけれど、多少は走れそうなものを購入したのが2007年の夏。ミヤタ自転車のSJクロスという、3万円の軽快車。これで1日100kmくらいならお出かけはしてきた

その後、この自転車はお釈迦になり、2009年末にサイクルベースあさひで、やはり軽快車を購入した。オフィスプレスという、4万円くらいの自転車。軽快車だけれど、21段変速。

これに乗って、箱根を越えて沼津に出て、修善寺から熱海をまわる、2泊3日自転車旅などもした

なんだかんだいろいろあって(何かがあったような気はするが、何があったかは憶えていない)、2011年に買い替え。次に購入したのはサイクルベースあさひの定番安クロスバイク、プレシジョンスポーツである。ここでようやく、フレンチバブルの自転車に乗ることになり、空気入れもそれなりのものを購入する。

これで、熱海に行ったり、久里浜から金谷のフェリーに乗り、房総半島にもお出かけしたりした

さて、クロスバイクを購入したけれど、これで輪行しよう、という気は起きなかった。どこかへ出かけると、旅先では、ママチャリを借りて乗り回したりしていた

クロスバイクを購入後、2013年くらいまでは、時々三浦半島方面に出掛けたり活用したたものの、その後は生活の足としての使い方が主体になって、幾分自転車熱も下火になっていた。

2014年11月に近所で自転車が盗まれて、どうしたものか…新しいの買おうか、と思っているうちに2015年の3月に自転車集積所からハガキが来る。取りに行ってみたら相当ボロになっていて、これは乗れて買い物には行けるけど、遠方に出かけるのは無理だね、という状態。この自転車を眺めつつ、自転車にはほとんど乗らなくなる。

さて、翻ってはてな界隈における自転車事情を眺めてみると、そもそも創業者のjkondoが自転車のつわものであり、山手線一周の驚異的な記録の持ち主でもあり

はてな社員にもユーザーにも自転車のつわものが多く、あまり自転車に関しては下手なことはいえない感があった。

そして自分が自転車をよく乗り回していた2009年~あたりは、はてなで自転車と言えば、なんといってもBlue-Periodさんであった。自分と同じミヤタ自転車のSJクロスに乗って名古屋まで出掛けたりと、無茶な自転車生活をエンジョイしていたと思ったら、いきなりロードバイクにクラスチェンジする

それからはもう、独壇場であって、2日間で日本海へ駆け抜けたり

わけのわからない三浦半島一周をしたり

とうとう、自転車でお遍路したり

数々の、哀愁溢れる名作が生み出され続けた。

また、同じく中区在住のはてな自転車クラスタであるgoldheadさんも、クロスバイクを乗り回していた

……と、思ったら、いつのまにかgoldheadさんも、ロードバイクにクラスチェンジしていた。

Blue-Periodさんとgoldheadさん、ご近所の中区自転車クラスタの皆様の、こういう様子を眺めつつ、しかし自分はロードバイクには手を出さなかった。

余談だが、中区自転車クラスタと言っても、一緒に自転車で出掛けましょうなどと言い出せるような雰囲気では毛頭無く、お互い革命的警戒心を持って、もしも会うとしても老いてから寿町のドヤかどこかであろうと思っていたのだけれど、それはさておいて。

しかし、とにかく、自分はロードバイクの購入には踏み込まなかった。事故になりそうで怖い…というのももちろんあったけれど。どちらかといえば、自分にとって自転車とは、ひたすら距離を走るためのものであるというよりも、生活の視点を変えてくれるひとつの道具であって、それに乗ってどこかの風景を見たり、美術館を廻ったり、地に足の着いた移動速度を提供してくれるもの、であったから。

そこまで購入していた4万までの自転車で1日100kmは移動できるので、その望みはほぼ満たされており、盗難やメンテナンスの心配を常にし続け、もろもろの投資の必要な、ロードバイクには食指が伸びなかったのだ。これまでは、周辺機器と言っても、速度計とボトルゲージくらいしか購入していなかった。

それでも、ひとつだけ。やはり輪行には憧れがあった。自宅からだと、1泊か2泊するとしても行動できる範囲にはどうしても限りはある。輪行して、どこか風景の良い場所から走り出したい、そういう望みは持っていた。そして、輪行は、とてもハードルの高い行為にも思われた。

さて、2015年、新しい自転車を買おうと思いつつも方向性が煮え切らなかったころに、加野瀬村長が、突如として自転車に興味を持ち始める

twitter.com

ここからいろんな人からアドバイスが入り、怒涛のように興味関心が進み、クロスバイクを購入

スポーツバイク初心者迷い道 : ARTIFACT ―人工事実―

ここでは『ロードバイクを購入する予定はないのだが』などと書いているが、舌の根も乾かぬうちにロードバイクを購入することになる。加野瀬さんの自転車への興味は、ガジェットへのそれと通じるものが感じらる。

自分も次の自転車を選ぶにあたり、加野瀬さんの情報がいろいろ参考になり、いろいろ実物を見てみようと、『埼玉サイクルエキスポ』に行くことになる。 

ここでロードバイクのドロップハンドルを初めて経験し、なるほど、これは早く遠く走るには理にかなったものだ、とは思ったものの。やはり自分は自転車は近所の買い物にも使いたいし、スタンドがあったほうが便利だし、気軽に乗る延長で100kmくらい走りたいのだ、と思い至り。上記のイベントで体験した、フラットバーロード『KodaaBloom Farna 700F』に興味を惹かれることになる。

で、ですね、その迷っているところにちょうど、加野瀬さんからDMで、この自転車が35%OFFで買えますよ!というネット特売情報が届き、5分と経たずにポチってしまったのですよ。

それ以来、ご近所をしばらく乗り回してなれた後に、強羅まで1泊2日で出かけたり 

これまでは自転車で出掛けると言えば毎回1人だったのが、人とお出かけしたり。そして、会わないと思っていたgoldheadさんにも会ってしまったり 

レース的なものにも参加してしまったり 

自転車生活が第2ステージに入った感があるのだった。

この自転車を購入後、それまで外に止めていたけれど、さすがに屋内に停めるようになったり、メンテナンスをきちんとするようになったり、ヘルメットもまともなものを買ったり (私はいかにも日本人っぽい形で馬鹿に大きい頭なので、ヘルメットの選択肢も限られるのですよ…)

クリーナーなどもきちんと揃えたり、はじめてレーパンというものも購入したり(レーパンを履いた上で、ユニクロのゆるっとしたパンツを履いてますが)、徐々に装備も充実してきた。 

まだ自分ではパンクを直したことがなく、これまではどこかでパンクしたらそのあたりで直して貰おう…的な割りきりがあったけれど。さすがに自分である程度メンテナンスできないと不味いだろうと思い、メンテナンスに関する本を購入し、替えのチューブ、金具、そして、これらの道具や、以前から持っている工具を入れるトピークのバッグも買った。

そして、いよいよ、念願の、輪行をしよう、ということになるわけである。ここから先の話については、以下のエントリを読んでいただきたい