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韓国大統領、首相に政権運営委任も=支持急落、局面打開不透明-「陰の実力者」介入

2016年10月29日 20時09分
提供:時事通信

 【ソウル時事】韓国の朴槿恵大統領は、親友で「陰の実力者」とも呼ばれる崔順実氏の国政介入疑惑で、検察が大統領府への捜査を開始したことを受け、政権運営がさらに困難な状況に陥った。大統領は局面打開に向け、近く大統領府の各分野の首席秘書官を全面刷新する予定で、続いて内閣改造を検討するとみられている。中立的な人物を首相に任命し、一部国政運営を委ねる可能性も指摘されているが、人事の刷新だけで求心力を回復させるのは困難な情勢だ。
 「14%大統領」「職務の遂行、事実上不可能」。29日付の韓国各紙は、28日公表された韓国ギャラップ社の世論調査(26、27両日実施)で朴大統領の支持率が就任後最低の14%を記録したことを大きく報じた。大統領は25日、事態の早期沈静化を図るため、崔氏から一時アドバイスを受けていたことを認めて謝罪したが、かえって国民の怒りは増幅。下野を求める集会も相次いでいる。
 朴大統領は28日、首席秘書官10人に辞表の提出を指示し、近く参謀陣を全面的に入れ替える。聯合ニュースによれば、大統領府当局者は「朴大統領は国民の不安解消、揺るぎない国政運営のため、多角的な方策を検討している」と述べた。
 朴大統領は2012年の大統領選当時、大統領の権限を縮小し、首相の裁量を強化する「責任首相制」の導入を唱えていた。しかし、就任後はうやむやになり、むしろ他人の声に耳を傾けない姿勢が「独善的」と批判された。
 今後、黄教安首相に代えて新たに首相を任命し、事実上の「責任首相制」に移行する可能性も指摘されている。ただ、そうなれば大統領は2018年2月までの残り任期、完全に死に体になる。大統領はこれまで人事の失敗を繰り返しており、攻勢を強める野党が同意する人選ができるかも不透明。危機打開は容易でないとみられる。 【時事通信社】

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