2016年1月16日土曜日

ディスクランチャーについての考察(2)

ディスクランチャーの最適化ついて.

以前の記事はこちらを参照してください.
http://sciencetechnologylab.blogspot.jp/2013/10/blog-post_27.html
この記事の要約としては、1円玉に対しては10kHz程度の磁場が最も効率よく一円玉を飛ばせるということになります.また、10kHzまでいかずとも、周波数を上げると効率が上がることを示しています.

そこで、現状のディスクランチャーの周波数を測定することにしました.



これは、800A(パルス1440A)まで測定できる電流計になります.鈴商にて1500円で販売していました.見ての通り、絶縁した状態で計測ができるタイプです.このセンサを用いてディスクランチャーの電流波形を調べてみました.


このような形で測定を行います.
入力は330V1200uFのコンデンサバンクよりトライアックにてスイッチングしています.渦状コイルのインダクタンスは37uH@120Hzです.回路全体のインダクタンスについては不明です.



実際に測定した電流波形です.ピーク値は580Aになります.


FFTの結果です.

ちょっとした考察

実験結果をシミュレーションと比較することにより、装置全体のインピーダンスとインダクタンスが分かる.それによってこの装置を使う場合の課題が見えてくるはずである.コイルガンの設計にも応用ができる.
波形より、330Vに対して1200uFは容量が大き過ぎた.コンデンサの電圧を上げ、容量を減らし、インダクタンスも小さくすることで、高周波化を図れる.
例えば、電子レンジのオイルコンを並列にすれば、ESRを抑えつつ、高電圧のコンデンサアレイを構成でき、強烈な一円玉ランチャーができるだろう.
ただ、高電圧を安全にスイッチングする課題が残る.


文責 @murenezumi

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