恋愛話をしているとき、「男はみんな浮気性」とか「誠実な男なんて (ほとんど) 居ない」という主語が大きな言葉が飛び交うことは珍しくない。
一方で、こういう会話を耳にすると、「俺の周りでは、浮気をする奴なんて珍しいけどなぁ……」と思う男性も少なくないだろう。
こういう不整合はどこから生じるのだろう。政治的に正しくない思考に汚染されて、認知が歪んでしまっているのか。恋愛で壊れた大脳を癒やすため、運動と瞑想と350グラムの野菜が必要なのだろうか。
実は、このような状況は「ヤリチン分裂現象」として合理的に説明できる。以下に、ヤリチン分裂現象の簡単な解説を述べる。
全ての男性が次の3種類に分類されるような、仮想的な世界を考えよう。
さて、このような仮想世界では、ヤリチン男性は人口の1割に過ぎない。一方、誠実な男性は人口の過半数存在する。
ここで問題となるのは、属性別で見ると、交際人数に偏りがあることである。
上記の状況を女性の立場で考えると、交際する男性のうち、各属性の比率は
ヤリチン男性:誠実な男性:恋愛外男性 = 0.1×100:0.5×4:0.5×0 = 5:1:0
となる。驚くべきことに、女性から見ると、交際相手のうち約83%がヤリチンとなる計算だ!
(人口比では、ヤリチンは男性の1割しか存在しなかったのに!)
ここまでの計算を見た読者には、この原因は明らかであろう。一人のヤリチンが多数の女性と関係を持つ結果、交際相手として何度も重複カウントされ、統計上は「ヤリチンが分裂」しているのだ。
これと同様の分裂現象は、恋愛だけに限らず、世間の至る所で見受けられる。
主語の大きな文章を見かけたとき、そこにはヤリチン分裂現象が潜んでいるかもしれない。たとえ自身の実感が伴わなくても、多数の被害者の存在を頭ごなしに否定しないのが、冷静で合理的な態度だ。
主語の大きな文章を読んで傷ついて、頭に血がのぼったとき。書き手の不見識を取り上げて、袋叩きにしたいと思ったとき。ふと立ち止まって、書き手の境遇に想像を巡らせてほしい。
この場合、被害者は愚痴を聞かされた方ではなかろうか。 ゆえに殴り返す権利もあるだろう。
女性はヤリチンが好きという結論でよろしいか
別に交際しなくてもセックスぐらいするでしょ
この理論を就職市場方面にアレンジすると 人が逃げまくるブラック企業が分裂して新規参入者(=若者)が死ぬ