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 英国のビジネス・エネルギー・産業戦略相のクラーク氏は30日、日産自動車に対し、欧州連合(EU)との離脱交渉について、自動車分野ではEU単一市場と関税なしで輸出入できる現状の維持を目指すと説明したことを明らかにした。

 英BBCの番組で述べた。クラーク氏は離脱後も日産に投資を続けてもらえるように、カルロス・ゴーン社長に書簡を送付。「私たちの目標は、英国とEUが関税や官僚的な障害がない状態で、互いの市場にアクセスし続けることを確実にすることだ」と説明したという。自動車業界に対する人材教育や研究開発などの補助制度を続ける方針も伝えた。

 英中部サンダーランドにある日産の工場は、英国最大の自動車組み立て工場で、昨年は約48万台を生産した。メイ英首相は10月のゴーン氏との面談で支援を約束。これを受け、日産は英工場で新型車の生産を決めた。EUとの取引で関税がかかるようになった場合、英政府が日産に何らかの形で補償をするとの報道もあったが、クラーク氏は「補償はない」と否定した。(ロンドン=寺西和男)