5歳の娘は、ひらがな、カタカナを読めるけど、自分から積極的に絵本を読んでいません。どちらかというと、YouTubeやゲームが好き。
絵本を読むときも、自分で読むのではなく私に「読んで」といってきます。(読み聞かせが苦手なんですよね)
私としては、本を読む人になってほしいという気持ちがありますが、それは彼女の問題なので、読みたくなったら読むだろうくらいに考えています。
私自身、両親に「本を読め」といわれることがなく、その結果、20歳くらいまでほとんど本を読みませんでした。
でも、ふとしたことがきっかけで本の魅力に取り憑かれ、今では年100冊近く読むようになりました。
そのきっかけを与えてあげることは必要かなと思い、あるアイデアを試しています。
「ものがたり」を作ってあげる
「絵本を読みなさい」というだけでは、なかなか子供は読んでくれないし、読み聞かせしたとしても、自分で文章を読む力はつかないでしょう。
そこで、私が子供に物語を書いてあげることにしました。
子供が読める文量で、子供が楽しめる物語を書くのです。
短い物語でもいいので、できるだけ毎日書くようにしています。
Evernoteに物語を作成して、iPhoneを使って読んでもらっています。
文章を書く楽しさを知って、漠然と「物語を書いてみたい」という気持ちがあったので、いい機会でした。
やってみて気づいたこと
子供に向けた文章を書いてみると、いつもとはまったく違った経験ができました。
というのも、いつも通りの文章では、子供は読めないのです。
漢字は読めない、知っている単語も少ない、長い文章は読めない。
子供向けの物語を書いてみて気づいたことを紹介します。
短く区切ってあげる
ひらがなとカタカナしか読めない子供にとって、文字がずらーっと並ぶ文章は読みにくいです。ひらがなばかりの文章が読みにくいのは、大人も同じですね。
「むかしむかしあるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました」
どこからどこまでが1つの単語なのか、どこまで読んだのか分からなくなるようです。
だから、単語ごとに短く区切ってあげる方が読みやすくなります。
「むかしむかし あるところに おじいさんと おばあさんが すんでいました」
最初は、こんな感じで多すぎるくらいに区切ってあげて、慣れてきたら少しずつ長くしていけばいいでしょう。
改行を多くする
行間がつまっていると、どこまで読んだか見失いやすいようです。読み進めるうちに前後の文に行ってしまうのです。
行間が1行だと見失うので、2行あけるようにしています。
簡単な文章にする
接続助詞の連発でダラダラと続く長い文章は、内容を把握できなくなってしまいます。
「川から桃が流れてきたので、家に持って帰って切ってみたのですが、中から赤ん坊が出てきたため、桃太郎と名付けました。」
このような文章は、大人でも内容を見失ってしまいます。読む経験が浅い子供にとっては、なおさら難しいことでしょう。
「川から桃が流れてきました。おばあさんは桃を家に持って帰りました。桃を切ってみました。中から赤ん坊が出てきました。桃太郎と名付けました」(語尾が全部「ました」なのが気になりますが)
子供に読んでもらう文章は、できるだけ簡単なものにすることが大切です。
子供の読み方を観察するといろいろ分かる
子供が声に出して読む様子を観察していると、たくさんのことが分かってきます。
どこでつまるのか、どの文字が苦手なのか、どこで間違えるか、どこで笑うか。
つまづくところを教えてあげれば読む力がつくし、どんな風に書けば子供がおもしろく感じるのか分かります。
読み終わったあと、感想を聞いてみるのもいいですね。ちょっと緊張しますが。
子供は結構楽しんでいる
仕事から帰宅すると、娘から「今日の物語は?」と催促してくるので、それなりに楽しんでいるようです。
忙しくて書けなかったときは、「えー」とあからさまに落胆するので、「明日はかかなきゃ」という気持ちになります。
まるで、締切に追われる作家の気分です。
文章力を磨く練習になる
子供に楽しく読んでもらうには、楽に完読できる文章でなくてはいけません。
長すぎてはダメ、読みにくくてはダメ、興味をひかないとダメ。
子供が「読みたい!」と思う文章を書かなければいけないのです。読みたい文章でないと、子供は読んでくれません。
いつも通りの文章を書いていては、子供が読みやすい文章にはならないのです。
「どうすれば子供が最後まで読んでくれるだろう?」、そんな風に考えることが必要になってきます。
これは良い文章を書くための基本です。
ひらがなとカタカナしか読めない子供の目線に立つということは、ゼロベースで読みやすい文章を考えることといえます。
読者の目線に立って文章を綴っていく、その練習になります。
楽しくするためのアイデア
毎日物語を作るのは、短い文章とはいえ、決して簡単なことではありません。ネタ不足にもなるでしょう。
そこで、子供に物語のテーマやキーワードを考えてもらうことにしました。
「どんな物語がいい?」と質問して、キーワードを出してもらいます。
そのキーワードから物語を展開していくのです。
毎日書き続けるためには、自分自身が「楽しい」と思えることが大切です。
動物や物がしゃべったり、物理法則を無視するなど、大人の発想の枠から出て子供のように発想をすると、自然と楽しい気持ちが湧いてきます。
あとがき
物語を作るとなると、以前紹介した「子供との交換日記」より、難易度は高くなると思います。
でも、ただ買ってきた絵本を読むより、親が書いた物語を読むことの方が、より強く思い出に残ったり、文章を読む楽しさを感じやすいのではないかと思います。
なにより子供が楽しそうに読んでくれます。
文章を書くのが好きな人、文章力を磨きたい人は、チャレンジしてみる価値はあります。
子供に「おもしろかった!」と言ってもらえたときは、心が震えるほどうれしかったです。
子育てについて、もう1本いかがですか?
子育て中だって自分のやりたいことをやっていい!やりたいことは今やろう!
子育てがイヤになったとき、子供と一緒にいられる幸せを思い出すためにやること
定期購読のご案内
記事をご覧いただきありがとうございます!
お役に立ちましたらシェアしてもらえるとうれしいです。
Facebookページに「いいね!」やTwitter&Feedlyに登録すれば、最新記事を定期購読できるので便利です。
下のボタンから登録できます。
Follow @kumacharo115