無色透明に澄み切った雫の中に込められたこだわり。米と水、自然の恵みを大胆に使って生み出された繊細な味、香り。そして、長い歴史の中で育み、進化させてきた技術。日本人が、日本人のために生み出した究極の飲み物、それが日本酒なのである。 知って欲しい、日本酒がどのようにして作られているかを。感じて欲しい、そのこだわりを。そして何より楽しんで欲しい、あなただけの楽しみ方で。 日本全国の酒蔵をめぐるのもいいだろう。イベントを満喫するのもいいだろう。ここでいろんな種類の日本酒について学ぶのもいいだろう。 日本酒を愛するニッポン男児、大和なでしこ!今日も日本酒片手に宴の始まりだ!
じいちゃんちの台所の棚の下、そこにはいつも大きな日本酒の茶色の瓶が眠っており、私はそれを見るたびに「これ、いつもあるけど腐ってないのかなぁ」と思っていました。恐る恐る瓶の蓋を開けて中の匂いを嗅いでいた記憶すらありますが、不思議とその時の甘酸っぱい匂いというか、その感覚は今でも覚えているもんですね。
日本酒を飲むようになった今になって思うと、あれが私の日本酒ライフの始まりだったんだなぁと思いますが、同時に「あれって本当に腐ってなかったんだろうか…」と恐ろしくもなります。
みなさんは日本酒をどのように保存していますか?冷蔵庫の中に保存しているという人もいれば、砂糖や醤油、その他の調味料と同様に台所にそのまま置いているという人も、また私のじいちゃんのように棚の中にしまっている人もいるでしょう。
さて、日本酒の保存方法、一体どれが正解なのでしょうか。いや、そのまえに、そもそも日本酒の賞味期限っていつまでなのでしょうか。私は普段、外で飲むことが多いため、賞味期限についてはあまり気にしてなかったんですが、我が家にもいつぞやにもらった日本酒が棚の奥深くに眠っていたのを発見したことをきっかけに、日本酒の賞味期限について調べて見ることにしました。
ということで、ここでは日本酒の賞味期限について、賞味期限が切れた日本酒がどうなるのかについて、また、賞味期限切れの日本酒の使い道、そして日本酒の正しい保管方法まで詳しくみていきたいと思います。いつもらったかわからないその日本酒、実はまだまだ美味しく飲めるかも?
いきなり本題に入りますが、実は日本酒には賞味期限がありません。このお酒はこの日付を超えたら美味しくいただくことができませんよ!という期限は、明確に決まっていないということですね。
しかし、じゃあ日本酒は永遠に飲み続けることができるってことですね!というと、そういうことでもありません。食べ物や飲み物には商品衛生法によって賞味期限を記載することが義務付けられていますが、砂糖や塩など味や風味の劣化が遅い調味料などは賞味期限の掲載が省略されることがあり、日本酒もこれと同様で、日本酒は劣化が遅く商品を販売する際に賞味期限を掲載しなければならないという義務がないんですね。
つまり、記載義務がないだけで日本酒も時間が経てば確実に味や風味、香りが劣化していきますし、アルコールが入っているといっても場合によっては菌が繁殖することもあります。では、日本酒の味が劣化してくる年月とは一体どのくらいなのでしょうか?一般的に言われている目安は次のようになります。
ここでいう普通酒というのは、火入れを行っている日本酒のことで、生酒類というのは火入れを行っていない、あるいは通常のお酒よりも火入れの回数が少ないお酒のことを言います。生酒に関しては『生酒って…何!?今さら聞けない日本酒の基本!生酒、生貯蔵、生詰めの違い』について詳しく書いていますが、日本酒造りの最終段階では、以下のような製造過程の違いにより、日本酒の名称が変わってきます。
火入れというのは、60~65度の熱湯に日本酒をくぐらせることによって火落ち菌という日本酒の中に生息している菌を殺す作業のことであり、これをするとによって、長い間日本酒を楽しむことができるようになります。これに対して「生」という字のつく日本酒は、火入れの回数を減らしたり、まったくしないことによって日本酒本来の味や風味、香りを保ちつつ、フレッシュで新鮮な日本酒を飲むことができるという特徴があります。その分、火落ち菌などの活動により味が早く劣化しやすいとも言えます。
特に全く火入れをしない生酒と、一度しか火入れをしない生詰めはしっかりと保存しなければ、すぐに味が劣化してしまいます。生詰めは冬のうちに搾り、火入れまでを行い、その後夏の終わりまで貯蔵することによって熟成させ秋口に販売する(ひやおろし)ため、火入れを同じく一度しか行っていない生貯蔵よりも劣化が早く進む傾向にあります。味が劣化してしまう前にお召し上がりください!
じゃあ、製造年月から一年以上たったお酒はもう飲めないのか?というとこれもまたはっきりと飲めない!ということはできません。あくまで上記の賞味期限は目安であり、そしてあくまで「賞味」期限なのです。日本酒はアルコールが入っているので菌が繁殖しにくく、一年以上経ったお酒を飲んだからと言って健康被害が出るということは多くないでしょう。
それよりも時間が経つことによって単純に味が変わってしまうというのが日本酒が飲める、飲めないの基準になり、時間が経つことによって味が劣化してしまうものもあれば、逆に時間経つことによって熟成されて美味しさが増す日本酒もあります。特に古酒と言われる日本酒。古酒については「古酒と新酒はどちらが美味い?日本酒は置いておけば古酒になるは間違い?」で詳しくまとめていますが、わざと製造年月から販売年月を遅らせることによって熟成させた日本酒の旨みを醸し出している日本酒もあります。特に古酒は味わいや香りが深く、揚げ物などの味の濃い料理にも負けない風味が楽しめるので好きな人は好きな日本酒となっています。
ですが、ただ単に日本酒をおいておけば古酒として販売されている日本酒のように深い味わいが生まれるかというとそうではなく、新酒として売られている日本酒はやはり新酒として飲むのがもっとも美味しく味わうことができ、古酒は古酒専用に味を調整しているので、自作古酒はおすすめできません。できれば上記の賞味期限を目安にお召上がることをお勧めします。
古酒を飲んだことがないという方は「達磨正宗 十年古酒」や、「奥の松 特別純米古酒
」などを飲んでみてはいかがでしょうか?
日本酒は保存の仕方がよければ、上に挙げた目安の賞味期限よりも長く楽しむことができるようになります。そこで日本酒の正しい保存方法を見ていきます。詳しくは「いつでも美味しく飲むための正しい日本酒の保存方法!これだけは守ってほしいポイント3選」にも記載していますので、ここでは簡易的にまとめていきたいと思います。
飲みきれないまま、半年、1年が経ってしまい、いよいよ味や風味が落ちてきてしまった日本酒はそのまま捨てなければならないのでしょうか。私もいろいろと買い込んでしまい、気づけば1年以上放置してしまっていたという日本酒がたまにでるのですが、そんな時は以下のような方法で上手に活用しています。
画像参照元:yoshidaya
以上、日本酒の賞味期限、並びに保存方法、活用方法についてでした。おいしい日本酒を長く楽しめるように、ちょっと面倒でもしっかりと保存したいものです。賞味期限の切れた日本酒でも多様な使い道があるので、すぐに捨てずに活用するのがおすすめです(てか、うちのじいちゃんの保存方法はあながち間違ってはなかったのね)。
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