【巨人】岡本、プエルトリコWリーグの開幕戦「6番・三塁」でマルチ安打

2016年10月31日6時0分  スポーツ報知
  • カロリーナ・ヒガンテスのユニホームに身を包み、ロッカールームで笑顔を見せる(左から)高木、岡本、平良、元・巨人のゴンザレス、会田トレーニングコーチ(巨人軍提供)

 ウィンターリーグが行われているプエルトリコに派遣された巨人・岡本和真内野手(20)が29日(日本時間30日)、鮮烈デビューを飾った。所属する「カロリーナ・ヒガンテス」の開幕戦に「6番・三塁」で出場。当初はベンチスタートの予定だったが、フリー打撃でアピールしてスタメンを勝ち取り、4打数2安打。不慣れな環境をものともせず、来季のレギュラー奪取へ最高のスタートを切った。

 カリブ海の小さな島に、岡本が快音を響かせた。4回1死の第2打席。今季、米マイナーで9勝した身長195センチの大型左腕のチェンジアップを、ライナーで左中間に運んだ。9回には右投手のスライダーを左中間に運び、単打2本のマルチ安打。「新鮮な気持ちで取り組めたのと、知らない投手に対して観察ができました」。デビュー戦で対応能力の高さを見せつけた。

 27日に日本を出発し、時差13時間のプエルトリコに入った。現地のウィンターリーグは現役大リーガーや金の卵が集結し、簡単に試合に出られない。当初、岡本は「練習参加」で試合出場は未定だった。開幕戦もベンチスタートの予定だったが、前日練習のフリー打撃から本塁打を連発。首脳陣の目に留まり、この日急きょスタメンが決まった。フル出場で課題の守備も無失策。「自分は一日一日が大事なので」と躍動した。

 昨オフは台湾のアジア・ウィンターリーグに参加した。今季は2軍で18本塁打、リーグトップの74打点も、1軍で10打数1安打に終わり、より厳しい環境を求めて人生初のプエルトリコへ。中南米の選手に学ぶことは多いという。「普段はおちゃらけていますが、試合になると(集中して)別人になる。その中で野球を楽しんでいる」。まだ数日だが、大きな刺激を受けている。

 帰国予定の12月中旬まで実戦漬けだが、会田2軍トレーニングコーチ指導のもと、朝7時半から早朝ランニング、ナイター前の早出練習でバットを振り込む。「日本より湿気が多く蒸し蒸しします」。不慣れな場所でハングリー精神を養う。

 巨人では背番号「38」だが「2」をつける。この日は登板がなかった「19」の高木、「27」の平良と3人で武者修行。チームには09年に巨人で15勝のディッキー・ゴンザレスが在籍し、メジャー最高の捕手、カージナルスのY・モリーナも今後、合流する。「いろんな球に対応できるようにして来年に生かしたい」。レギュラー奪取へ、野球漬けの充実した留学になりそうだ。

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