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【首都スポ】

大学サッカー 東京国際大が来季の1部復帰決める

2016年10月31日 紙面から

2部で優勝、来シーズン3年ぶりの1部昇格を決めた東京国際大=古河サッカー場で(関陽一郎撮影)

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 東京国際大、2部優勝で1部復帰!! 第90回関東大学サッカーリーグ(東京中日スポーツ後援)は30日、各地で第20節最終日の1部4試合、2部4試合を行い、2部では首位の東京国際大が神奈川大を2−0で破って3年ぶり2度目の優勝、2014年以来となる来季の1部復帰を決めた。FWの町田ブライト(2年・成立学園)と進昂平(3年・浦和ユース)がそれぞれ後半に得点した。1部では、前節まで2位の筑波大が法大に2−1で逆転勝ち。流通経大は1−0で国士舘大を破った。第21節は11月5〜6日に行われる。

◇第20節最終日 東京国際大2−0神奈川大

 勝って歓喜の瞬間を味わうか、負けて混迷の昇格レースに巻き込まれてしまうのか−。重要な一戦で、2トップが今季初のアベック弾で期待に応えた。後半10分、FW町田がMF條のパスを受けて右足を一閃(いっせん)、今リーグ15点目で先制すると、同28分には、進がMF安東のクロスをヘディングで合わせ、貴重な追加点を奪った。

 「(得点は)自分一人の力ではありません。條くんからいいパスが来て、僕はみんなの期待を背負って打っただけです」(町田)、「安東がいいパスをくれて『来たな』と思いました。感謝しています」(進)。そろってチームメートへの思いを口にした。

 関東2部に初参戦した13年に優勝し、現3年生が入学した翌14年は1部で戦った。結果は最下位に終わり、1年で降格。昨季は10位と、埼玉県リーグ降格の危機にさらされた。1年時から出場してきた進は「いろいろと経験をしてきて、今年は結果が出ました。チームのために戦うことをテーマにしてきたので、大事な試合で点を取れてよかったと思います」と振り返った。

 この日はベンチ入りを含め4年生が1人と、主力の大半は2、3年生だ。今季の残り2試合に向け、進は「1部で戦うためにつながる試合をしたいですし、『チームのために』は当たり前で、ゴール、アシストをしたいです」と誓う。2度目の1部で今度こそ躍進したい−。東京国際大が新たな歴史の扉を開いた。 (関陽一郎)

◆3年生主将・楠本「ほっとしている」

 3年生のキャプテン、DF楠本卓海(大成)は「ほっとしています。キャプテンとしては不安がありました。プレーでも私生活でも我が強い分、まとまれば強いというところがあったので、いろんな人の間に入り、コミュニケーションを取ろうとしていました」と話した。

 攻撃陣からは守備の堅さ(2部最少の17失点)に感謝する声が上がったが、「僕たちは全く逆なんです。守ればFWが取ってくれますし、先制されても取り返してくれました。信頼関係がありました」とうなずいた。

 ▽東京国際大・前田秀樹監督(元日本代表)「今年は『攻守の切り替えの速さ』『運動量で相手より上回る』『球際の強さ』の3つを(テーマに)掲げ、控え組の成長と練習の成果が出たのは大きかった。(来年に向けたポイントは)攻撃ではないか。ワンタッチで3〜4本パスをつないでゴールという部分が、3年前(2部初優勝時)とは違う。簡単ではないが、今度は、後ろでボランチを使ってキープし、イニシアチブを取りたいと思う」

◆高柳弾で筑波大 2位死守

 本人もビックリの決勝弾だった。逆転勝ちで前節までの2位の座を守った筑波大、そのヒーローは主将FW高柳昂平(4年・名東)だ。1−1で迎えた後半42分に体勢を崩しながらの“側頭部ヘッド”でFKのボールをねじ込んだ。

 同41分から交代でピッチに入っていた高柳にとって、なんと最初のボールタッチだった。「自分が驚いています」と振り返った背番号6は、「(シュートが)いいところに行きました。(得点になって)感極まりました」と笑った。

 今節の全結果により、7位以上が決定した。6位以上なら自動的に、7位の場合はプレーオフに勝てば出場できる全日本大学選手権(インカレ)への参戦に大きく近づいた。「(優勝を既に決めている)明治と(リーグ戦の)最終節で対戦します。そこで勝って、いい流れでインカレに行きたいです」と、全国制覇に向けての青写真を描いている。 (関孝伸)

後半42分、決勝ゴールを決め、DF小笠原(右)と抱き合う筑波大FW高柳=筑波大第1サッカー場で(北田美和子撮影)

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◆流通経大8位浮上 原岡、千金ヘッド

 流通経大は試合終盤のゴールにより、1−0で国士舘大を振り切った。後半39分、交代出場直後のMF原岡翼(1年・大津)が0−0の均衡を破るヘディングシュート。この勝利で8位に浮上し、インカレ出場に望みをつないだ。

 「しっかりと点を取ろうと思って入ったんですけど、その通りになりました」と胸を張った原岡。「インカレには必ず出たいんです。自分の力でチームをまた勝たせられるように頑張ります」とさらなる活躍を誓った。

後半39分、ヘディングで決勝ゴールを決める流通経大MF原岡(右)

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