蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【ゴルフ】片山晋呉 通算30勝 日本人6人目 43歳役者の違い見せつけた2016年10月31日 紙面から
◇マイナビABC<最終日>▽30日、兵庫県加東市、ABCGC(7217ヤード、パー72)▽晴れ、15・6度、北西2・8メートル▽賞金総額1億5000万円、優勝3000万円▽68選手(アマチュア3人)▽観衆5307人 片山晋呉(43)=イーグルポイントGC=が日本ツアー6人目の通算30勝目を挙げた。2打差の2位から最終組で回り、前半で前日首位の小林伸太郎(30)=焼鳥まさや=を逆転。後半も盤石のプレーで逃げ切った。今季初勝利で、この大会は4勝目。小林伸は初優勝を逃したが、2位賞金1500万円を得て念願の来季第1シードを確定させた。 役者が違った。片山は小林伸、22歳の香妻陣一朗と、一回り以上若い2人を引き連れての最終組。バーディーを取る度に大きくガッツポーズをとったり、ボールにキスをしたりと、派手なパフォーマンスでギャラリーをわかせた。こうして周囲を味方に付けるのも、プロ22年目、賞金王5度の王者の戦略だ。「見せて勝つことを意識した」という。 小林伸は後半、ショットを立て直してきた。それを感じた片山は、「1打差で勝つ」とイメージ。そして2打リードで迎えた18番パー5。小林伸は、池越えの第2打をピン上2メートルに乗せた。一方の片山は、残り180ヤードの第2打を97ヤード地点に刻み、第3打を小林伸のほぼ横に止めた。小林伸がイーグル、片山が2パットでパーなら並ぶ。観衆がざわめいた。 ところが、片山のボールは半個分、内側にあった。これで勝負が決まった。超高速の下りのライン。小林伸のイーグルパットは外れた。 「ぼくの第2打は10回打って7回乗せられるが、あとの3回は池に落ちてボギーになる。それは避けたかった。その判断が、彼の内側についたことにつながった。ぼくがもし、先にパットを打っていたら、彼は(イーグルパットを)入れていた」と片山。わずか1打、ボール半分だが、その差はとてつもなく大きかった。 昨年2月から練習でも不調で、前週終了時点で賞金ランクは30位。日本代表で出た8月のリオデジャネイロ五輪では、金メダルを取ったジャスティン・ローズ(英国)と練習ラウンドで回ったが、あまりの力の差に3ホールで切り上げた。だが、今週の第2日終了後の練習で、突然ひらめくものがあったという(内容は秘密)。 25勝ですでに永久シード選手入りしているが、「30勝という数字は重い。味わった人が6人しかいない。この年で(第一線で)やれていることがうれしい」。そして「まだいける。これからも神様に振り向いてもらえるよう、トレーニングして、節制する」と結んだ。 (大西洋和) PR情報
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