横浜市港南区の市道で集団登校中の児童の列に軽トラックが突っ込み、小学1年の田代優君(6)が死亡、児童ら7人が重軽傷を負った28日朝の事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕された無職、合田政市容疑者(87)が事故直前まで夜通し走行していたとみられることが30日、捜査関係者への取材で分かった。
神奈川県警によると、合田容疑者は被害者に「大変すまないことをした。早く回復してほしい」と話す一方、運転の目的や事故時の状況について説明が二転三転している。3年前の運転免許更新の際に受けた認知症の検査では異常は認められなかったが、改めて認知症の可能性も含め健康状態を検査する方針。
捜査関係者によると、合田容疑者は27日朝、横浜市磯子区の自宅を軽トラックで出発、事故を起こした28日午前8時すぎまで、神奈川県内外を走行していたとみられる。取り調べには「どこをどう走ったか覚えていない」と述べており、県警が詳しい走行経路を調べている。県警は30日、合田容疑者を送検した。
事故では、路線バスが客の乗降で停車中、後ろに止まっていた軽乗用車に軽トラックが追突、横転し、小学1~5年の男女9人の列に突っ込んだ。田代君が頭の骨を折り死亡したほか、小学5年の女児(11)と3年の男児(9)が重傷を負うなどした。〔共同〕