日本シリーズは波瀾の末、日本ハムファイターズが広島カープに勝った。第1、2戦に広島カープが圧勝したので、そのまま広島カープが優勝かとも思った。しかし、第3戦で10回の裏にサヨナラ勝ちすると日ハムに流れが傾いた。
日ハムは、第4戦で8回裏に勝ち越し、第5戦でまさかの9回裏のサヨナラ満塁ホームランで、連勝した。第6戦も8回表に、押し出し、その後満塁ホームランで勝負あった。野球は「筋書きのないドラマ」というが、まさにその通りだった。
はたして、米大統領選は野球のような予想外の展開になるのだろうか。それとも大方の世論調査どおりの結果になるのだろうか。
米大統領選の予測に関しては、統計モデルを使ったもの、専業分析家によるもの、メディアによるものなど十数種類もある。例えば、2016 Presidential Election Forecasts というサイトもある(http://www.270towin.com/2016-election-forecast-predictions/)。
最新時点(多くは10月26日)では、それらのすべてにおいて、クリントン氏が優勢と予想されている。全米の各州選挙人538人の過半数である270人を獲得すれば勝利するが、統計モデル分析では、クリントン氏が少なくとも320人以上を獲得すると予想されている。
筆者は米プリンストン大学に留学していたので、プリンストン大学の予測モデル(http://election.princeton.edu/electoral-college-map/)をしばしば参考にしている。このモデルは統計的な手法であり、手法・中身はわかりやすいから、使いやすいものだ。
全米の各州選挙人538人の過半数である270人を獲得すれば勝利するが、プリンストン大モデルでは、クリントン氏323人、トランプ氏209人、未定等6人。トランプ氏が現時点より獲得投票率が2%高くなったとしても、クリントン氏288人、トランプ氏215人、未定等35人となり、クリントン氏の優位は動かない。
逆にクリントン氏の獲得投票率が2%高くなれば、クリントン氏356人、トランプ氏182人、未定なしとクリントン氏が圧勝する。クリントン氏が大統領になる確率は97%という。