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 東日本大震災の津波で児童74人と教職員10人が犠牲になった宮城県の石巻市立大川小学校を巡る訴訟で、宮城県は30日、学校側の過失を認めて児童23人の遺族に計約14億円を支払うよう市と県に命じた仙台地裁判決を不服として、仙台高裁に控訴する方針を固めた。

 石巻市はすでに控訴を決めており、30日の臨時市議会で、承認する議案を16対10の賛成多数で可決した。

 判決は、津波の到来を知らせる市の広報車の呼びかけを教員が聞いており、「遅くとも津波が到達する7分前までには、危険が迫っていると予見できた」と認定。避難先に選んだ川の近くの小高い場所は津波から逃げ場がなく、「避難場所としては不適切だった」と判断した。