イタリア中部 地震相次ぎ住民の不安高まる

イタリア中部 地震相次ぎ住民の不安高まる
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イタリア中部で30日、マグニチュード6.6の地震があり、これまでにおよそ20人がケガをし、その後も余震と見られる揺れが続くなど、相次ぐ地震に住民の間では不安が高まっています。
イタリア中部で30日午前(日本時間30日午後3時40分ごろ)、マグニチュード6.6の地震がありました。震源地は、中部の町ノルチャから北におよそ6キロで、深さは、およそ10キロと推定されています。

ノルチャでは建物の屋根や壁の一部が崩れ落ちたほか、中心部の教会が倒壊し、現地の災害対策本部によりますと、これまでにおよそ20人がケガをしたということです。ローマにある日本大使館によりますと、日本人がケガをしたという情報は入っていないということです。

災害対策本部は、町の中心部に住むおよそ3000人に避難勧告を出して、バスで周辺の地域に避難させる措置を取っていますが、受け入れ先の手配などに時間がかかり、中には車の中で毛布を敷いて一夜を明かそうという住民もいました。

イタリア中部ではことし8月、マグニチュード6.2の地震が起きて、およそ300人が死亡したほか、今月26日にも大規模な地震が2回、起きています。現地では、今回の地震のあとも余震と見られる揺れが続いていることから、災害対策本部は詳しい被害状況の調査ができないなど対応に苦慮していて、相次ぐ地震に住民の間では不安が高まっています。

ノルチャの中心部で暮らす女性は、自宅の台所にいたところ大きな揺れを感じ、着の身着のままで逃げ出しました。この女性は、「一連の地震でしばらく車のなかで過ごしたあとちょうど前の夜に自宅に戻ったところでした。怖くて家の中に入れませんが、どこへ行けばいいのかも分かりません」と途方に暮れていました。
また今回の地震を受けて妻とともに車のなかで過ごすという男性は、「8月以来ずっと揺れが続き、今回の地震ですべて壊されてしまった。この状態が収まらないかぎり2度と家には入れない。死ぬほど怖い」と不安を訴えていました。