電源装置
コイルガンの実験を進める上で電源装置があると非常に助かる。そこで定格30V、4.28Aの可変電圧源を作ることにした。
概略としては、家庭用電源AC141.4Vを変圧器でAC35Vまで落とす → ブリッジダイオードで全波整流 → 電解コンデンサで平滑 → レギュレータICで降圧 となる。
出力電圧を監視するためにLEDデジタルパネルメーターを利用する。装置ONの時はパネルメーターが赤く点灯してパワーランプ代わりになる。
装置全体の回路図 ↓
概略としては、家庭用電源AC141.4Vを変圧器でAC35Vまで落とす → ブリッジダイオードで全波整流 → 電解コンデンサで平滑 → レギュレータICで降圧 となる。
出力電圧を監視するためにLEDデジタルパネルメーターを利用する。装置ONの時はパネルメーターが赤く点灯してパワーランプ代わりになる。
装置全体の回路図 ↓
レギュレータICであるLM338Tに付いているショットキーバリアダイオードは、何らかの原因で負荷の電圧が電源装置の出力電圧を上回って装置側に電流が逆流した時にICを保護する役割を持つ。
装置内の配線はごちゃごちゃする。ショートを防ぐため、ハンダ付け箇所は熱収縮チューブで絶縁しておく。
シャーシは 120mm×101mm×225mm の CA100D を使用した。
表面が樹脂シートで覆われているが、素人故、加工時に傷がついて酷い見た目になったので剥がすことにした。絶縁に注意する必要がある。前面にデジタルパネルメータを取り付ける為の窓開けの際、ハンドニブラがシャーシ底面にぶつかって作業できないので前面パネルと底面の連結部(直角)を一旦広げて平にする必要がある。何度もやっていると金属疲労で破断するので注意。
電源トランスにはHT242を使用した。
2次側開放状態で2次側「24V」と書かれている端子からは 35V、「12V」と書かれている端子からは 18V を取り出せることがわかった。前者を電源装置としての出力、後者を電圧計駆動用の基礎電源として使うことにした。
2 次側のブリッジダイオードの足が太すぎてユニバーサル基板の穴に入らなかったので足をボルトカッターと金切りバサミで裂いて細くするという荒業で対応した。
(ボルトカッターで切込みを入れる → 金切りバサミで割く → 2本のうち一本を切り取る)
出力用の 3 端子レギュレータ LM338T は最高出力電流が 5A であるから、限界まで流れた時1次側には 5A×(35V/100V) ≒ 1.75A 流れる事になる。電圧計の消費電流は小さいだろうから無視すると、1次側に入れるべきヒューズは 1.75A でブレークするするもとなるが、この値のも
のは市販されていないので 1.5A 用を使うことにする。よって最大出力電流は1.5A÷(35V/100V) ≒ 4.28A となる。

出力電圧調節用のボリュームは 5kΩ のものを使用するが、消費電力のせいで一工夫必要である。計算によるとボリュームが 5kΩ の時に最大消費電流 0.1356W を迎えるが、安価に手に入るカーボンボリュームの定格は 0.125W であるので使えない。そこで 10K Ω B カーブのボリュームに並列に 10kΩのキンピを入れて双曲線カーブの 5kΩ ボリュームを作る。計算によるとボリュームが 10kΩ の時にボリュームの消費電流は最大値 0.0678W を迎え、十分定格範囲内である。

デジタルパネルメータ PM129E へ 9VDC 電源を供給するレギュレータ NJM7809FA は、負荷である PM129E の消費電流が小さいので発熱は無視できる。
LM338T は発熱が無視できないのでシャーシに接触させて放熱する。購入した放熱フィンが IC を 2つ取り付けられるタイプだったので折角だから NJM7809FA もくっ付けることにした。LM338T の背面は金属プレートとなっており、Vout と導通しているとのこと。シャーシの絶縁シートは剥がしてしまったので絶縁を施さねばならない。LM338T とシャーシとの間には熱伝導の良い絶縁シート(熱伝導シリコンラバーシート)を挟むことにする。IC をシャーシとネジ止めする際には、絶縁のためにプラスチック製のネジを使わねばならない。秋月で購入した LM338T はプラスチック製ネジとナットが付属されているありがたい仕様だった。
レギュレータ IC の1次側には IC 直近に平滑フィルタ用コンデンサ(回路図中の C2,C5)が必要であ
る。これを IC 直近に接続するために IC 周辺がアクロバティックな配線になっている。

トランスがかなり重い。装置全体の重心が偏るのが嫌だったのでシャーシ底面中央に配置した。
装置全体の重量がかなり大きくなったので持ち手を付けてみた。

完成。

動かしてみる。
出力は 27.5V が max だった。購入したボリュームが 10kΩ と謳いながら最高値は 9.?Ω だったので10kΩ キンピとの並列で作ったボリュームの最高値が 5kΩ に達しなかった。このボリュームに数百Ω 程度の半固定抵抗を挟んでやれば最高電圧は 30V に達するはずである。(レギュレータ IC への入力が 35V だからそこから 3V 程度を引いた値が理論的な max。)
PM129E の裏にある半固定抵抗で読みの補正ができるのだが、全範囲では合わせられない。あるところに合わせれば別のところでずれるといった具合である。電圧が大きくなるほどズレも大きくなるようだ。今回自作した電圧源を使用するときは出力端子の電圧をテスターでチェックする必要がある。
装置内の配線はごちゃごちゃする。ショートを防ぐため、ハンダ付け箇所は熱収縮チューブで絶縁しておく。
シャーシは 120mm×101mm×225mm の CA100D を使用した。
表面が樹脂シートで覆われているが、素人故、加工時に傷がついて酷い見た目になったので剥がすことにした。絶縁に注意する必要がある。前面にデジタルパネルメータを取り付ける為の窓開けの際、ハンドニブラがシャーシ底面にぶつかって作業できないので前面パネルと底面の連結部(直角)を一旦広げて平にする必要がある。何度もやっていると金属疲労で破断するので注意。
電源トランスにはHT242を使用した。
2次側開放状態で2次側「24V」と書かれている端子からは 35V、「12V」と書かれている端子からは 18V を取り出せることがわかった。前者を電源装置としての出力、後者を電圧計駆動用の基礎電源として使うことにした。
2 次側のブリッジダイオードの足が太すぎてユニバーサル基板の穴に入らなかったので足をボルトカッターと金切りバサミで裂いて細くするという荒業で対応した。
(ボルトカッターで切込みを入れる → 金切りバサミで割く → 2本のうち一本を切り取る)
出力用の 3 端子レギュレータ LM338T は最高出力電流が 5A であるから、限界まで流れた時1次側には 5A×(35V/100V) ≒ 1.75A 流れる事になる。電圧計の消費電流は小さいだろうから無視すると、1次側に入れるべきヒューズは 1.75A でブレークするするもとなるが、この値のも
のは市販されていないので 1.5A 用を使うことにする。よって最大出力電流は1.5A÷(35V/100V) ≒ 4.28A となる。
出力電圧調節用のボリュームは 5kΩ のものを使用するが、消費電力のせいで一工夫必要である。計算によるとボリュームが 5kΩ の時に最大消費電流 0.1356W を迎えるが、安価に手に入るカーボンボリュームの定格は 0.125W であるので使えない。そこで 10K Ω B カーブのボリュームに並列に 10kΩのキンピを入れて双曲線カーブの 5kΩ ボリュームを作る。計算によるとボリュームが 10kΩ の時にボリュームの消費電流は最大値 0.0678W を迎え、十分定格範囲内である。
デジタルパネルメータ PM129E へ 9VDC 電源を供給するレギュレータ NJM7809FA は、負荷である PM129E の消費電流が小さいので発熱は無視できる。
LM338T は発熱が無視できないのでシャーシに接触させて放熱する。購入した放熱フィンが IC を 2つ取り付けられるタイプだったので折角だから NJM7809FA もくっ付けることにした。LM338T の背面は金属プレートとなっており、Vout と導通しているとのこと。シャーシの絶縁シートは剥がしてしまったので絶縁を施さねばならない。LM338T とシャーシとの間には熱伝導の良い絶縁シート(熱伝導シリコンラバーシート)を挟むことにする。IC をシャーシとネジ止めする際には、絶縁のためにプラスチック製のネジを使わねばならない。秋月で購入した LM338T はプラスチック製ネジとナットが付属されているありがたい仕様だった。
レギュレータ IC の1次側には IC 直近に平滑フィルタ用コンデンサ(回路図中の C2,C5)が必要であ
る。これを IC 直近に接続するために IC 周辺がアクロバティックな配線になっている。
トランスがかなり重い。装置全体の重心が偏るのが嫌だったのでシャーシ底面中央に配置した。
装置全体の重量がかなり大きくなったので持ち手を付けてみた。
完成。
動かしてみる。
出力は 27.5V が max だった。購入したボリュームが 10kΩ と謳いながら最高値は 9.?Ω だったので10kΩ キンピとの並列で作ったボリュームの最高値が 5kΩ に達しなかった。このボリュームに数百Ω 程度の半固定抵抗を挟んでやれば最高電圧は 30V に達するはずである。(レギュレータ IC への入力が 35V だからそこから 3V 程度を引いた値が理論的な max。)
PM129E の裏にある半固定抵抗で読みの補正ができるのだが、全範囲では合わせられない。あるところに合わせれば別のところでずれるといった具合である。電圧が大きくなるほどズレも大きくなるようだ。今回自作した電圧源を使用するときは出力端子の電圧をテスターでチェックする必要がある。
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