大統領府および政権中枢部では、大統領が25日に行った韓国国民向けの謝罪会見以降、世論がさらに悪化したことを受けて、追加の措置を準備しているという。これに関して、李元鐘(イ・ウォンジョン)秘書室長が26日の時点で既に辞意を表明していたことが確認された。また今回の事態に関連して、検察の捜査についてもスピードを上げるよう注文すると見られる。
ドイツに滞在している崔順実は28日、弁護士を通して「検察が召喚を通知してきたら出頭したい」と表明した。また、中国に滞在しているチャ・ウンテク氏も28日「来週帰国して検察の取り調べを受けたい」と表明した。検察によると、崔氏とチャ氏は今年9月初めの同じ時期に出国した。これにより、2人が互いに相談して海外へ逃亡したのではないか、という疑惑が持ち上がった。崔氏は最近まで「今は(韓国に)戻れない情勢」と主張し、チャ氏はメディアの接触を避け続けてきた。大統領の演説文事前流出問題に関して、これまで姿を見せなかったチョ・イングン元大統領府演説記録秘書官も、28日「流出とは関係ない」という立場を記者会見で表明し、検察に出頭した。
こうした動きについて、大統領府の関係者は「速やかな事態収拾の要求によるものというだけ」と語った。しかし野党などからは「何か、権力のシナリオが働いているようだ」として、「ろうそくデモにまで発展しそうで、ちょっと時間を稼ごうというのではないか」という声も上がった。朴大統領寄りの親朴系では2-3日前から「首席を何人かクビにして、崔順実氏だけカメラの前に立たせればいいのではないか」という話が出ており、その通りに進んでいるようにも見えるからだ。「時間稼ぎ」なのか、根本的な刷新の始まりなのかについては、引き続いて行われる大統領府首席秘書官人事の幅と内容で確認されるものと見られる。