こんにちは。茸本氏からおもむろにキノコ狩りのオファーがあったので行きました。原稿料の振り込み来週だなーと思って財布をかなり寒い系にして行ったところガソリン代を払うことに失敗、人としてだめな感じになりました。マーシー、申し訳ない、、
という訳で面目がぶっ潰れるなどがありましたが狩り自体は非常にハイテンションな成果が得られました。
シモコシ
ハイイロシメジ
ハタケシメジ
ナラタケ
ムラサキシメジ
クリタケ
コガネタケ
(多分なんか抜けている)
で、本命のあれ
あれです
1個傷んでるのあって、この部分がすごく匂います。トリュフの匂い何に似てるの問題というのがあり、よくエロい匂いがすると言われるのですが、個人的にはシンナー、ガソリン、ペンキ、ニンニク、それ系のガスっぽいニュアンスを感じます。嗅ぐとラリるというか、、
既にモリモリ収穫した各位によって各種無茶苦茶なレシピが誕生しており、ここはひとつこちらもやっていかないといけない、そんな使命感のもと頭のネジを外します。
ウオー
傷んでるだけあって熟れており、中も黒っぽいです。ものによって頃合いになってるとかなってないとかあるので、若く香りの浅い個体は冷蔵庫で熟成させます。
うんこだな、と思いました。匂いはものすごくします。ここまでやればさすがに誰でもわかると思います。
匂いについて、油脂を使わないと沈黙してしまうという知見が寄せられているので、バターに溶かし込む方法を採ります。同時に、全部炒めちゃえよこれという気持ちになっていきます。というかもうなっています。ここで器用に料理を作り分けるみたいなことができるなら僕はとっくに正社員です。16年前、リクナビは開けずに捨てました。あれはパンドラの箱だったのか、あるいは、、
まあいいや
なるほど匂いは生きてる
はい
フムッ
なんか汁すごい出てきた
ここでさらに間違えたい気持ちになり、冷凍ストックしていたスッポン煮込みの汁と脂を解凍し始めました。
溶けるのが待てないのでぶん回します。
はい
なぜこんなことをしてしまったのか。丁度つい先日これを買ったからです。
要は乳化剤です。味はとくになく、潮解性が高く一瞬でベタベタになるので密封を徹底する必要があります。
これでどんな局面でもいくらでも乳化できます。本来ありえない料理を錬成する幅が拡がったということです。
とかなんとかいって結局シモコシとコガネタケだけは避難させたので無事でした。生き方が姑息です。
シモコシおいしい
コガネタケ超絶うまい、皆テンションそれほどでもなかったので油断しました
よく炙ると完全に干しスルメ焼いた香りで、スダチの皮を削りまくって汁しぼって醤油と和えると優勝します。
そんでこの変なのはめしにぶっかけて食います。醤油で味をつけています。
こんだけ訳わかんないことやってるのにそれぞれのキノコの特性が失われていないのがすごい。なるほどなーそりゃこんだけやりゃうめえな香りもするけど実際どうなんだこれまあいいや完
翌日スッポンパワーが発動してガチガチです
今回の料理は一般家庭で出来なさすぎること、うまいけどわざわざこんなことしなくてもいいこと、そこまでこいつの香気は推せるか?と言われると価値観によってはちょっとわかんないこと、野生情報の拡散が誌面規模だとなんか怖そうなこと、により見送ってこっちで公開という訳です。形を変えていつかリ・キュイジーヌになることもあるでしょう。サンパイ・ブルトゥム・ラギ、、