コイルとプロジェクタイルの長さ/プロジェクタイルの初期位置
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前回は加速コイル中心軸上での$\vm{B}$と$\frac{d\vm{B}}{dz}$の分布の式を求めた。今回はこれを具体的に計算してグラフを描いてみる。パイプ直径は8mm、エナメル線直径は0.8mm、コイルは1層巻とする(多層巻でも本質は1層と変わらない)。コイル長$l=$4,5,6,7cmの4通りについて計算する。コイルの半径はパイプとエナメル線の半径の和で4.4mmになることに注意する。単位長さ当たりの巻き数は$n$=1turn÷0.8mm = 1250turn/mとなる。電流は200A流れているものとする。実際に何A流れるかはコイルを作ってインダクタンスを測定してみないと分からないが、10mのエナメル線を多層巻にして全部使い切るような巻き方にすればコイル長に対してインダクタンスはそれほど変わらないと考えられるので、$l=$4,5,6,7cmの4通り全てで同じ電流が流れると考えてよいだろう。
表計算ソフトLibreOfficeCalcで計算してグラフを描いた。(odsファイルのダウンロードはここをクリック。Linuxで書いたのでWindowsではフォントの関係でマスがズレて見辛いかもしれない。)
$l$=4cmの場合↓

$l$=5cmの場合↓
$l$=6cmの場合↓

$l$=7cmの場合↓
以上を見ると、コイルの中心軸上で、コイル内部では$\vm{B}$はほぼ一定であることがわかる。コイル長を変えると$B\frac{d\vm{B}}{dz}$の形とピークの値は同じで立ち上がりの位置が変わる。
コイル後部の山でプロジェクタイルは$+z$方向の力を受け、コイル前部の山で$-z$方向の力を受ける。上のグラフから、後部の山がほとんどコイルの入り口付近にあるのがわかる。トリガをONするとLC共振とフリーホイールダイオード(※このダイオードについては後で述べる)によりコイルには大体sin波形の電流の最初の半周期(0〜π)が流れるのだが、コイルのインダクタンスが小さいためこの周期はせいぜいμs〜msのオーダーである。この時間にプロジェクタイルが一気に加速される。プロジェクタイルの中心がコイルの入り口にくるようにセットしておくと威力が大きくなるのはこのためだったのだ。
効率よく加速するためには後部の山を通過してから前部の山に入る前に山をできるだけ小さくする、すなわち電流をできるだけ小さくせねばならない。この話にはコイルとキャパシタのLC共振の時定数が大きく関係してくる。この問題は後で考えることにして、先にプロジェクタイルの長さとコイル長を決めよう。
立ち上がりの幅はおよそ2cm程度であるから、プロジェクタイルの長さはこれに合わせて2cmとしよう。そうすると、$l$=4cmでは2つの山の間に十分な間隔が無いので具合が悪い。$l$=5cmではギリギリである。$l$=6cmなら大丈夫だろう。$l$=7cmでも山の間隔的には問題ないのであるが、$l$を大きくするとコイルの層数が減ってパワーを出せない。今回は$l$=6cmとする。
次回はプロジェクタイルを作る。
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表計算ソフトLibreOfficeCalcで計算してグラフを描いた。(odsファイルのダウンロードはここをクリック。Linuxで書いたのでWindowsではフォントの関係でマスがズレて見辛いかもしれない。)
$l$=4cmの場合↓
$l$=5cmの場合↓
$l$=6cmの場合↓
$l$=7cmの場合↓
以上を見ると、コイルの中心軸上で、コイル内部では$\vm{B}$はほぼ一定であることがわかる。コイル長を変えると$B\frac{d\vm{B}}{dz}$の形とピークの値は同じで立ち上がりの位置が変わる。
コイル後部の山でプロジェクタイルは$+z$方向の力を受け、コイル前部の山で$-z$方向の力を受ける。上のグラフから、後部の山がほとんどコイルの入り口付近にあるのがわかる。トリガをONするとLC共振とフリーホイールダイオード(※このダイオードについては後で述べる)によりコイルには大体sin波形の電流の最初の半周期(0〜π)が流れるのだが、コイルのインダクタンスが小さいためこの周期はせいぜいμs〜msのオーダーである。この時間にプロジェクタイルが一気に加速される。プロジェクタイルの中心がコイルの入り口にくるようにセットしておくと威力が大きくなるのはこのためだったのだ。
効率よく加速するためには後部の山を通過してから前部の山に入る前に山をできるだけ小さくする、すなわち電流をできるだけ小さくせねばならない。この話にはコイルとキャパシタのLC共振の時定数が大きく関係してくる。この問題は後で考えることにして、先にプロジェクタイルの長さとコイル長を決めよう。
立ち上がりの幅はおよそ2cm程度であるから、プロジェクタイルの長さはこれに合わせて2cmとしよう。そうすると、$l$=4cmでは2つの山の間に十分な間隔が無いので具合が悪い。$l$=5cmではギリギリである。$l$=6cmなら大丈夫だろう。$l$=7cmでも山の間隔的には問題ないのであるが、$l$を大きくするとコイルの層数が減ってパワーを出せない。今回は$l$=6cmとする。
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