朝日新聞は２６日付朝刊で、「厚生労働省が年金の試算で、不適切な計算方式を使い、現役世代の平均的な収入に対する年金額の割合（所得代替率）が高く算出されるようになっていた」と報じた２２日付朝刊の記事について、内容を大幅に修正、「訂正して、おわびします」との記事を掲載した。

　「不適切な計算方式」とした記事の主要部分を「法律に基づく現行の計算方式では、欧米の一部の国の計算方式に比べて所得代替率が高く算出されていた」と訂正。政府が公約している将来の所得代替率について「割り込む可能性が高くなった」と書いた部分を削除した。

　記事は２１日に開かれた衆院厚労委員会での塩崎恭久厚労相の答弁を引用していたが、内容を取り違えていたことも認めた。

　記事に対しては、厚労省がホームページのトップに赤色の目立つ表示で異例の抗議と訂正要求を掲載。「計算式は法律に規定されている」として、明らかな事実誤認だと指摘していた。