宇宙飛行士の大西さん きょう地球に帰還へ

ことし7月から国際宇宙ステーションに滞在していた日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんが、日本時間の30日午後、地球に帰還します。大西さんは、まもなく、ロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗り込む予定です。
旅客機のパイロットから宇宙飛行士になった大西卓哉さんは、ことし7月から国際宇宙ステーションに滞在し、さまざまな科学実験に取り組んだほか、今月23日にはアメリカの宇宙輸送船「シグナス」をロボットアームでキャッチするなど重要な任務を果たし、30日、地球に帰還します。

大西さんは、まもなく、アメリカとロシアの2人の宇宙飛行士とともにロシアの宇宙船「ソユーズ」に乗り込み、日本時間の午前6時15分ごろ扉が閉められる予定です。

大西さんらが乗り組んだ「ソユーズ」は、午前9時半すぎに国際宇宙ステーションを離れます。
そして、正午ごろ大気圏に突入する飛行に移り、午後1時ごろ中央アジア・カザフスタンの平原に着陸する予定です。

帰還支援の準備が進められる

着陸予定の場所の近くには日本時間の29日深夜、ロシア宇宙庁のスタッフなどを載せた車両や、大西さんたちの健康状態を検査するための機器などを積んだトラックが、次々に到着しました。
現場では、宇宙庁のスタッフや医療チームのメンバーなど合わせて300人以上の地上部隊が、大西さんたちの帰還を支援することになっています。

ソユーズは、パラシュートを開いて着陸することになっており、地上部隊は、ソユーズの行方を目で追いながら着陸する場所まで駆けつけることになっています。
しかし、これまでの帰還では、予定の場所から最大でおよそ400キロも着陸地点がずれたこともあります。

このため地上部隊は、衛星回線でロシアなどにある宇宙基地と結んで最新の情報を確認するなど、大西さんたちが乗り組むソユーズをすみやかに発見できるよう万全の態勢で臨むことにしています。